給与に対する課税と給与を利用した節税 | 紹介実績NO.1のビスカス 税理士紹介センター

先生教えて!

Vol.8(2007.12.20)
給与に対する課税と給与を利用した節税
今回の専門家:税理士 高橋昌也
―― 今回は、「給与に対する課税と給与を利用した節税」について教えていただきます。そろそろ年末調整の時期ですが、給与に対してどのように税金が課されているのでしょうか?
毎年、この時期になると話題になる103万円という数字の意味をぜひ理解して頂きたいです。最終的に源泉徴収票が読めるようになれば、給与に対する所得税の課税体系は概ね理解できたことになります。また、この仕組みが理解できれば、個人事業者の方が法人化することにより、節税の可能性が開けることもわかってきます。
―― そもそも、給与のどの部分に税金がかかるのでしょうか?
高橋昌也
まず、「所得」と「収入」という言葉の違いを理解して下さい。「給与収入」とは給与の総額、つまり社会保険料や源泉所得税を引かれる前の給与総額を指します。(交通費は含みません)これに対して、「給与所得」とは給与収入から経費を引いた残額、つまり儲けの部分です。税金はこの儲けの部分に対してかけられます。
―― 給与に対する経費ということですが、一般のサラリーマンの方は一度も計算したことがないと思うのですが?
その通りです。なぜかというと、この経費は給与収入金額に一定の計算を加えることにより、全員一律で計算されることになっているからです。この概算経費を「給与所得控除額」といいます。この給与所得控除額は収入金額に対してそれなりの割合で計算されていますので、個人事業者の方が法人化し、事業所得から給与所得に所得の種類が変わることにより、かなりの節税が図れる可能性があります。ただし、この点のみを考慮して安易に法人化をしてしまうと、結局は税負担が増大する可能性も十分にありますので、よく検討をする必要があります。検討の際には、税理士などの専門家にご相談される事をおすすめします。
所得税の計算体系
―― 所得が計算されたら、これに対して税金が掛かるのでしょうか。
そうではありません。その所得から各種所得控除が控除されます。所得控除とは配偶者控除や扶養控除、保険料控除等、皆さん聞かれたことがあるかと思います。所得から所得控除額が控除され、課税所得が計算されます。この課税所得に対して税率を乗じます。
ここで、先ほど言いました103万円という数字について考えてみましょう。給与所得控除額は、どんなに給与収入が少なくても、最低限65万円が適用されます。そして、所得控除の中にどんな人でも適用できる基礎控除というものがありますが、この控除額が38万円となっています。
さて、65万円と38万円を足したら幾らになりましたか?つまり、103万円とは、給与所得者として一人前かどうかの判定ラインなのです。この水準に達していない方は、自分だけで食い扶持は稼いでいないだろう、ということで家族の扶養に入れることになるのです。
―― なるほど。税法では給与収入が年間103万円で大人一人は生活出来ると考えているわけですね?
まぁそういうことになりますね。余り現実的な数字ではないと思うのですが。
―― これで課税所得が計算されましたが、やっと税金の計算が出来るのでしょうか。
基本的にはこの課税所得に税率を乗じて税金を計算すれば税額が出ます。ただし、住宅取得控除など、一部の税額控除の規定が存在しますので、もし適用できるようであれば所得税額が減ることになります。税額控除は先ほどの所得控除とは違いますので、その点には注意して下さい。
給与については源泉所得税が徴収されています。源泉所得税とは仮払いの税金ですので、上記までの流れにより計算された所得税の年税額と比較し、過不足があれば精算されます。精算の方法としては、確定申告か、簡易版確定申告ともいえる年末調整が用意されています。
税額の計算方法
―― 用語がいろいろあって難しいですね。
そうですね。似たような言葉が多いのですが、意味は全く違います。
「給与所得」「給与所得控除額」「所得控除」「課税所得」「税額控除」「源泉所得税」、今回の説明で違いを理解して頂きたい言葉は、これくらいでしょうか。
最後に、ご自身の源泉徴収票を見てみて下さい。この1枚が読めれば、給与に対する課税体系はほぼ理解出来たことになります。会社からもらってすぐ捨てるのではなく、ぜひ今年一年の自分の成果を確認する意味でも、じっくりと読んでみて下さい。下記に見本を掲載しますのでご参考になさってください。
―― ありがとうございました。
源泉徴収表サンプル
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