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正月の実家への帰省は 「相続」について親子が話し合ういい機会です

正月の実家への帰省は 「相続」について親子が話し合ういい機会です

2019年11月20日

今年も、残すところわずかになってきました。すでに、年末年始には子どもを連れて、おじいちゃん、おばあちゃんの元へ、という帰省の計画を立てている方も多いことでしょう。実家に住む親と離れて暮らしていれば、直接顔を合わせる機会は限られます。正月の帰省は、歳を取った親と子がフェイス・ツー・フェイスで話ができる、貴重な時間でもあるのです。その際、ぜひ話しておきたいのが、相続のこと。

揉めるか揉めないか、生前の話し合いがポイントになる

多くの相続の案件を経験した税理士が口を揃えるのは、「親と子どもの間で事前の話し合いが行われていた相続は、争いにはなりにくい」ということです。逆に言えば、「家族で何も話し合われておらず、突然相続になると、揉め事が起こりやすい」のです。

普通、子どもは、親がどんな財産を持っているのか、正確には知りません。相続財産が現金だけならまだしも、不動産などが含まれていたら、「これは僕がもらう」「いや、私が」という話になりやすいことは、容易に想像がつきます。

あえて言えば、「揉めない相続」の切り札として書くことが推奨される遺言書ですが、その効果を発揮するのは、相続人みんなが納得できる中身が記されていた場合。一部の相続人にとって、明らかに不利で不平等だと感じられる内容の書かれたものが急に出てきたら、「なんだこれは!」と、逆効果になることも考えられるのです。だから、遺言書を残す場合にも、その概要は、親が元気なうちに子どもたちに話しておくのがベター。遺言書がない場合には、なおさらです。

とはいえ、「相続の話をしよう」と、遠くに住む家族が集まるというのは、なかなか難しいのではないでしょうか。ならば、考えたいのが、「みんなが集まる機会」を利用することです。令和と時代が改まった最初のお正月を、家族が相続について真剣に考える時間にしては、いかがでしょう。

何を話し合うのか?

では、具体的にどんなことを話し合えばいいのでしょうか? まず大事なのは、親がその資産を「公開」することです。さきほども述べたように、子は親の資産の全貌を掴んでいるわけではありません。「あそこに土地を持っている」「株券がこれだけある」といったことは、できるだけ正確に子どもに伝えておくことが必要です。

そのうえで、親の考える遺産の分け方について、これもできるだけはっきりと、その理由も含めて話します。「自宅は、同居する長男に譲るので、先祖代々の墓守なども含めて頼む」「その代わり、預貯金は弟、妹で分けてほしい」といった具合。

子どもも、この場で、率直に自分の気持ちを話しておきます。相続前ならば、多少の「議論」になっても、余裕を持って着地点を探すことができるはず。子どもの意見を聞いて、親が分割の方法を修正することも可能なのです

相続の現場では、しばしばお金そのものよりも、「兄貴は学費を援助してもらったのに、自分にはほとんどなかった」というような負の感情が、争いの原因になっているというのも、「相続のプロ」が指摘するところです。例えば、親が生前に「務めていた会社の業績が悪くなって、お前には十分援助してやれなかった」という話を弟にしていたら、どうでしょう。親の口から「同居する長男のお嫁さんは、私の面倒をよくみてくれている」という話を聞けば、「ろくに介護もせずに、親のお金を使っているんじゃないか」という疑心暗鬼は、かなり晴れるはず。そうした話がまったくないまま相続を迎える場合との違いは、明らかです。

話は親が切り出す

ただ、現実には、「それができたら、苦労はしないのだけど」という人も多いと思います。特に子どもの側には、「親が生きているうちに、相続の話はしにくい」「そんな話を持ち出したら、財産目当てだと思われるのではないか」という意識が強く働いています。

ですから、話し合いは親の側から切り出すのが、スムーズに進めるコツ。「生前に遺産相続の話など、縁起でもない」「子どもたちに好きなように分けてもらって構わない」という姿勢でいたばかりに、親の死後に、遺産をめぐって子どもたちが骨肉の争いを展開する。それがフィクションなどでないことは、過去の数多くの実例が示しています。そんなことにならないように、この際、一歩を踏み出してみては?

子どもたちに相続に関する考え方を伝えるためには、まず自分の財産について、もう一度整理してみる必要があります。不動産の価格も、何年かたつうちに、変動しているかもしれません。そうやって、相続財産の概要を明らかにしたうえで、子どもたち1人ひとりの顔を思い浮かべながら、具体的な遺産分割について考えるのです。今から準備を始めて、万端整ったところで、子どもたちを迎えるという新年のプランは、いかがでしょう。

もちろん、子どもの側から「相続の話をしよう」と切り出すのはNGだ、というのではありません。その場合には、他の兄弟とも連携して、「私たちは家の財産のことを心配している。まずはお父さんの考えを聞かせてほしい」というスタンスで話を始めるのが、いいのではないでしょうか。具体的な中身については、「お盆までの宿題」というかたちにするのも、1つの方法だと思います。

まとめ

相続を円満に終わらせるうえで、親が元気なうちに、子どもとの話し合いを持つことは、決定的に重要です。今度の正月休みでみんなが集まるのをチャンスと捉えて、将来について語り合ってみては。

この記事の執筆者
相続財産センター編集部
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