破産前の雇用関係に基づく給与又は退職手当等の債権に対する配当に係る源泉所得税の還付について

破産管財人が源泉徴収納付義務の不存在の確認を求めて行った訴訟に対する判決が平成23年1月14日に最高裁第二小法廷でありました。
国税庁は、この判決で示された解釈を受けて、これまで破産前の雇用関係に基づく給与又は退職手当等の債権に対する配当に係る源泉所得税を納付した納税義務者に対して、その納付した源泉所得税が過大になるため、その過大に納付された源泉所得税の還付を受けることができることを明らかにしました。
1.破産前の雇用関係に基づく給与又は退職手当等の債権に対する配当に係る所得税の源泉徴収について
所得税法では、国内において給与や退職手当など一定の所得の「支払をする者」は、その支払の際、所得税を徴収し、これを国に納付しなければならないこととされています。
この「支払をする者」について、破産管財人は、破産財団の管理処分権を破産者から承継するが、破産宣告前の雇用関係に基づく退職手当等の支払に関し、その支払の際に所得税の源泉徴収をすべき者としての地位を破産者から当然に承継すると解すべき法令上の根拠は存しないため、上記退職手当等につき「支払をする者」に含まれず、源泉徴収は要しないとする解釈が、平成23年1月14日の最高裁判決において示されました。
2.源泉所得税の還付について
破産前の雇用関係に基づく給与又は退職手当等の債権に対する配当については、源泉徴収を要しません。これらの配当につき納付された源泉所得税は、過大に納付されたこととなるため、その過大に納付された源泉所得税の還付を受けることができます。
3.還付請求を行うに当たっての留意事項 (1)還付請求手続について
源泉所得税の還付については、納付の日の翌日から5年以内のものについて、源泉所得税の誤納額還付請求書(以下「還付請求書」といいます。)に必要な書類を添付して提出していただければ、必要な確認を行った上で還付します。(2)還付金額の返金等について
誤納額として還付される金額は、破産前の雇用関係に基づく給与又は退職手当等の債権に対する配当から天引きされたものですので、還付金額を各退職者の方に返金していただく必要があります。
また、返金を受けた方については、源泉徴収税額が変更となりますので、確定申告(又は修正申告)をして返金相当額を納付していただく必要があります。
詳細は国税庁HPにてご参照下さい。
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