税理士と行政書士の違いは?どんな時に頼むべき?
税理士と行政書士の違いは?どんな時に頼むべき?
最終更新日:
2019/9/10
 
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国家資格である税理士と行政書士は、それぞれ彼らにしかできない「独占業務」を持っています。扱うジャンルは違いますが、特に個人、法人に限らず、事業を行ううえでは頼れる専門家。
では、どんな時に何が頼めるのでしょうか? それぞれの仕事の中身について、解説します。

税理士は税金、司法書士は書類作成の専門家

税理士行政書士、それぞれの違いをまとめました。

項目 税理士 行政書士
業務内容 税金・税務に関する業務
(税務書類の作成、税務相談など)
書類作成・提出に関する業務
(許認可の手続き、契約書の作成代理など)
依頼・相談できる内容 税務代理(納税者の代わりに税金の申告を行う)
税務書類の作成
税務相談
許認可に関わる書類の作成
権利義務に関する書類の作成
事実証明に関する書類の作成

税理士は「税金のプロ」

税理士法で定める税理士の独占業務は、税務代理・税務書類の作成・税務相談の3つです。確定申告書や相続税申告納付書をはじめ、主として税務署に提出する書類を作成したり、個人や企業に納税や節税についてのアドバイスを行ったりと、ある意味シンプルと言えるかもしれません。

とはいえ、「アドバイス」を受けなかったために、払う必要のない税金を支払わされたり、反対に「正しくない申告」で税務調査(※)を受けてさんざんな目に遭ったりすることもあるわけですから、その役割は大きなものがあります。

「個人事業だけど、売上が1000万円を超えた」「親の相続になって相続税が発生しそう」「不動産を売ってけっこうまとまったお金が入った」――。例えばそんな場合には、その分野に詳しい税理士に相談するのが賢明でしょう。

なお、最近は税務以外でも、「数字に強い」という切り口から、経営コンサルタント的な業務を行う税理士さんも増えましたから、必要に応じて、そうした面でのサポートを受けることもできます。

※税務調査:国税局や税務署が、納税者の税務申告が正しいかどうかをチェックするために行う調査。任意調査と、国税局査察部が行う強制調査がある。

行政書士は「書類作成のプロ」

一方、法が定める行政書士の仕事は、

  • (1)官公署に提出する書類の作成
  • (2)権利義務又は事実証明に関する書類の作成

となっています。
これだけ読むと、やはりシンプルにも思えますが、実態はそうともいえません。受け持つ仕事は幅広く、税理士であれば「税金」、弁護士であれば「裁判」、司法書士であれば「登記」といった“キーワード”が見つけにくい士業なのです。

(1)官公署に提出する書類の作成

「官公署に提出する書類」とは、具体的には許認可に関わる書類のことで、次の5つについて行政書士が申請の代行を行うことができます。

  • 届け出

    行政機関に届け出ることで営業可能になる。理美容業など。

  • 登録

    行政機関に届け出て、決められた名簿に登録されることで営業が許可される。旅行業、ガソリンスタンドなど。

  • 認可

    行政機関に届け出て、定められた要件を満たすことで営業が許可される。保育所など。

  • 許可

    行政機関に届け出て、その審査に合格することで営業が許可される。建設業、飲食業など。

  • 免許

    資格を持っている者が行政機関に届け出て、定められた要件を満たすことで営業が許可される。不動産業など。

当然のことながら、こうした許認可は、事業者に課せられた義務です。これを行わずに営業したりすれば、刑事罰の対象にもなりかねません。対象業種で起業しようという場合には、行政書士の力を借りる必要があるでしょう。

(2)権利義務又は事実証明に関する書類の作成

実は幅広いのは「権利義務又は事実証明に関する書類の作成」のほうで、作成する書類はなんと数千種類!とも言われているのです。
具体的には、「権利義務に関する書類」には、遺産分割協議書、各種の契約書、法人設立の必要書類などが、また「事実証明に関する書類」には、実地調査に基づく各種書面(位置図、現況測量図など)、各種証明書(会社業歴書、自動車登録事項証明書など)、会計書類などがあります。

一見しただけで、手掛けているのが「専門知識を必要とする、ミスの許されない書類」であるのがわかるはず。行政書士は、そこに携わる「書類作成のプロ」なのです。素人の手に負えないものは、プロの手を借りるしかありません。

ダブルライセンスの先生もいる

税理士と行政書士が「協働」することもあります。例えば、許認可事業を立ち上げる場合に、税理士が税務を含む起業支援を行い、必要な届け出などを行政書士が担当する、といったパターンです。

相続でも、それはあり得ます。行政書士に遺産分割協議書の作成を依頼し、税理士には相続税の申告などをしてもらうわけです。ただ、この場合には注意点が1つ。相続税の減免のためには、遺産をどう分けるかが大事なポイントになります。税の知識のない行政書士が、あらかじめ遺産分割協議書を作成してしまうと、それが考慮されないリスクが生じるのです。

相続税対策が必要だったら、まずは税理士に相談すべきでしょう。遺産分割協議書の作成を行政書士に任せたければ、その税理士に紹介してもらう方法もあります。また、「行政書士資格を持つ税理士」もいます。心配ならば、初めからそういう先生に依頼するという方法もあるでしょう。

まとめ

税理士は「税金のプロ」、行政書士は「書類作成のプロ」。その仕事の中身を理解して、賢く使いましょう。

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