共働き家庭などの医療費控除

●生計を一にする親族のうち複数の人に所得のある場合は、親族全員分の医療費控除を誰か一人(最も所得の高い人)がまとめて受ける方が有利です。
医療費控除は所得税の計算上、本人および本人と生計を一にする家族のために支払った医療費について、その一定額を所得から差し引くことができる制度のことです。
具体的には支払った医療費から以下の金額を差し引いた金額(200万円が限度)を所得から差し引くことができます。
(1).10万円(所得金額の合計額が200万円未満の人は所得金額の5%) (2).保険金などで補填された金額(※) ※医療(疾病)保険などの保険金(入院給付金など)、健康保険や保険組合からの払戻金(高額療養費、一部負担還元金、家族療養付加金、出産育児一時金など)
ちなみに支払う(支払った)税額が節税の限度額になります。
医療費控除のポイントは、本人だけでなく生計を一にする親族も対象になるということです。 生計を一にするとは、一般的には同じ家に住み、生活費が明確に区分されていないケースを言います。
が、同居していなくても生活費の送金が常に行われている場合(下宿している学生の子供や仕送りしている田舎の両親など)も対象となり、支払った医療費を合算して所得から控除できます。
最近は、共働き夫婦、年金をもらっている田舎のご両親、かなりのアルバイト収入がある学生の子供など、生計を一にする親族のうち複数の人に所得のあるケースが増えてきました。
このような場合、親族全員分の医療費控除を誰か一人がまとめて受ける方が有利です。 そして、この場合には所得金額が一番多い人がまとめて医療費控除を受けるのが、一般的にもっとも節税効果が高くなる方法になります。
所得税は所得金額が多い人ほど所得税率が高くなる累進課税方式をとっています。従って、医療費控除によって所得金額が減少した場合の節税効果(概算的には控除額×所得税率)も、所得金額が多い人ほど大きくなるわけです。 金額によっては、所得金額が下がることで所得税率自体が一段階低くなる可能性もありますし、所得金額が下がれば翌年6月以降の住民税額も下がります。
医療費控除を受けるためには、支払った医療費の明細が分かるもの(領収書やレシート)が必要です。また、受け取った保険金等がある場合は、その明細も一緒に保管しておくと良いでしょう。
新着記事
人気記事ランキング
-
2026年10月1日の酒税改正、ビールとチューハイはいくら変わる?加熱式たばこの値上げも税理士に聞いた
-
貯蓄「平均2,059万円」に届かない世帯が3分の2——中央値1,264万円との795万円差はどこから生まれるのか
-
ニデックTOBインサイダーで追徴金7.5億円超、利益の約13倍でも税金はかかる?税理士に聞いた
-
ふるさと納税、基礎控除104万円で上限も増える?年末前に知りたい3つの変更を税理士が解説
-
平均給与は1.9%増、源泉徴収された所得税は17%増。なぜ?今年の年末調整で起きることも税理士に聞いた
-
プルデンシャル生命に業務停止命令、解約したら税金は?ドル建て保険は円安だけで課税も、税理士の見解は
-
アジア大会の報奨金、五輪と違って税金がかかる?ぷよぷよ11歳金メダリスト「報奨金なしの見通し」から税理士が解説
-
100歳以上が初の10万人超え、親100歳・子80歳の「老老相続」で税金はどうなる?税理士が解説
-
元税務署職員が競艇に8億6,000万円、脱税1億3,500万円か。税理士「使った額はそのまま引けません」
-
新型iPhone、税込40万円超でも会社で一括経費にできる?「30万円→40万円」に変わった新基準を税理士が解説



