最近地震が多いと感じたら今すぐ確認!地震保険に未加入は約65%。地震保険は年間1万円以上の節税にもなる理由【2026年】

[取材/文責]マネーイズム編集部

2026年6月25日、岩手県沖を震源とするマグニチュード7.2の地震が発生し、青森県で最大震度6強を記録しました。同年4月20日には三陸沖でM7.7の大地震が起き、震度5強を観測。さらに遡れば2024年1月の能登半島地震では最大震度7が記録され、多くの家屋が倒壊しました。

「最近、地震が多い気がする……」という感覚は正しいのです。しかし全世帯の約65%は、今もまだ地震保険に加入していません。

本記事では、地震が多発する日本で今すぐ地震保険を見直すべき理由と、支払った地震保険料の分だけ税金が安くなる仕組みについて、経営者・個人事業主の方に向けてわかりやすく解説します。

1. 「最近地震が多い」は気のせいじゃない——2026年の主な地震

ここでは、2026年に発生した主な大地震と近年の傾向を整理します。

2026年だけでも、すでに震度5強以上の大きな揺れが複数回発生しています。

2026年6月25日:岩手県沖・M7.2(青森県で最大震度6強)
三陸沖を震源とする地震が発生し、青森県で震度6強を観測。気象庁は後発地震への注意を呼びかけました。

2026年4月20日:三陸沖・M7.7(青森県階上町で震度5強)
北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表され、さらなる大地震への警戒が続いています。

2024年1月1日:能登半島地震・M7.6(最大震度7)
石川県を中心に甚大な被害が発生。木造住宅の多くが全壊または半壊し、「地震保険に入っていなかった」という声が数多く上がりました。

日本は北米プレート・ユーラシアプレート・フィリピン海プレート・太平洋プレートの4つのプレートが集まる世界有数の地震大国です。いつどこで大地震が起きても不思議ではない——それが現実です。

2. それでも全世帯の約65%が地震保険に未加入

ここでは、地震保険の加入実態と多くの人が持つ誤解について解説します。

損害保険料率算出機構の2024年度データによると、火災保険に地震保険を付帯している割合(付帯率)は70.4%と過去最高を更新しました。しかし、全世帯を分母とした世帯加入率はわずか35.1%にとどまっています。

つまり日本の家庭の約3分の2は、地震保険なしの状態です。

「火災保険に入っているから大丈夫」は大きな誤解です

火災保険は「火災・風水害・盗難」などの損害を補償しますが、地震・津波・噴火による損害は補償対象外です。能登半島地震でも「火災保険はあったが地震保険がなく、保険金を受け取れなかった」という事例が相次ぎました。地震による損害を補償できるのは、地震保険だけです。

3. 地震保険の基本:補償の仕組みを正しく知る

ここでは、地震保険の補償範囲と保険金の受け取り方について解説します。

地震保険は火災保険にセットで加入する保険で、単独では契約できません。補償の対象は建物と家財で、損害の程度に応じて「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4段階で保険金が支払われます。

損害区分と保険金の支払割合

・全損:保険金額の100%
・大半損:保険金額の60%
・小半損:保険金額の30%
・一部損:保険金額の5%

「全壊しないと保険金が出ない」と思われがちですが、一部損でも5%が支払われます。また保険金額は火災保険の30〜50%の範囲で設定し、建物は最大5,000万円、家財は最大1,000万円が上限です。

地震保険は国と民間保険会社が共同で運営する仕組みのため、どの保険会社で加入しても補償内容・保険料は同一です。代理店や保険会社によって内容が変わることはありません。

4. 経営者・個人事業主はとくに要注意——地震は事業継続のリスクでもある

ここでは、事業を持つ方が地震保険を見直すべき理由を解説します。

地震は個人の生活を壊すだけでなく、事業そのものを止めてしまうリスクがあります。

自宅兼事務所の場合
個人事業主が自宅を仕事場として使っている場合、建物が損壊すれば住居と仕事場を同時に失います。地震保険は建物の損壊補償として機能し、事業再建の資金の一助になります。

テナント・店舗の場合
テナントに入居している場合、建物の地震保険はオーナー側が加入します。店舗内の什器・在庫・設備は「家財」として別途加入が必要なため、加入内容を今一度確認することをおすすめします。

在庫・設備が多い業種の場合
製造業・小売業・飲食業など、高額な設備や在庫を抱える業種は、地震による損壊が直接的な資金ショートにつながる危険があります。BCP(事業継続計画)の観点からも、地震保険は重要な備えです。

5. 地震保険に入ると支払った保険料の分だけ税金が安くなる

ここでは、地震保険料によって税金が安くなる「地震保険料控除」の仕組みを解説します。

地震保険には、見落とされがちな重要なメリットがあります。それが「地震保険料控除」です。難しい言葉ですが、仕組みは単純です。

その年に支払った地震保険料の金額分だけ、税金の計算のベースとなる所得が小さくなる=税金が安くなるという国の制度です。地震への備えをしながら、毎年の税負担も軽くなる一石二鳥の効果があります。

税金が安くなる上限額

・所得税:年間最大5万円分の所得が減る(支払保険料が5万円以上なら5万円で頭打ち)
・住民税:年間最大2万5,000円分の所得が減る(支払保険料の2分の1)

節税効果の試算例

課税所得600万円の経営者が年間6万円の地震保険料を支払っている場合:

・所得税(税率20%):5万円 × 20% = 1万円の節税
・住民税(税率10%):2万5,000円 × 10% = 2,500円の節税
・合計:年間約1万2,500円、税負担が軽くなります

保険料の水準にもよりますが、多くの方が年間数千円〜1万円超の節税効果を得られます。加入している地震保険の控除証明書が毎年届いているにもかかわらず、年末調整や確定申告で申請を忘れている方は少なくありません。

6. 手続き方法:控除証明書を年末調整か確定申告に添付するだけ

ここでは、地震保険料控除の申請手順を解説します。

地震保険料控除の申請は難しくありません。保険会社から毎秋届く「地震保険料控除証明書」を使って申請します。

給与所得者(役員・会社員)の場合
年末調整の「保険料控除申告書」に証明書の金額を記入して提出するだけです。年末調整で漏れてしまった場合も、翌年3月15日までに確定申告で申請できます。

個人事業主・フリーランスの場合
毎年2〜3月の確定申告で「社会保険料控除・生命保険料控除・地震保険料控除」の欄に記入します。控除証明書は必ず保管しておきましょう。

地震保険料控除の対象となる保険

・地震保険(地震・津波・噴火による損害を補償するもの)
・旧長期損害保険契約(2006年12月31日以前に締結した一定の長期損害保険)

火災保険の保険料は対象外です。地震保険料の部分のみが対象となります。セット契約の場合は、保険証券または控除証明書で「地震保険料」の金額を確認してください。

7. まとめ:地震が多い今こそ「備え」と「税金の節約」をセットで見直す

本記事のポイントをまとめます。

・2026年だけで震度5強以上の地震が複数発生。日本全体で地震リスクが高まっています。
・全世帯の約65%は地震保険に未加入。「火災保険があるから大丈夫」は誤りです。
・地震による損害は地震保険でしか補償されません。火災保険では対応できません。
・経営者・個人事業主にとって、地震は事業継続を脅かすリスクでもあります。
・支払った地震保険料の分だけ税金が安くなる仕組み(地震保険料控除)があります。
・所得税で最大5万円分、住民税で最大2万5,000円分の所得が減り、実質的な節税になります。
・手続きは年末調整または確定申告の際に控除証明書を添付するだけです。

地震保険の加入・見直しや税金の申告方法については、税理士や保険の専門家に相談することをおすすめします。マネーイズムを運営するビスカスでは、中小企業の経営者向けに税理士紹介サービスを提供しています。

(2026年6月時点の情報に基づきます)

中小企業経営者や個人事業主が抱える資産運用や相続、税務、労務、投資、保険、年金などの多岐にわたる課題に応えるため、マネーイズム編集部では実務に直結した具体的な解決策を提示する信頼性の高い情報を発信しています。

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