ビッグモーターを600億円で伊藤忠などが買収!新会社が事業承継か | MONEYIZM
 

ビッグモーターを600億円で伊藤忠などが買収!新会社が事業承継か

2023年7月に、事故車修理における保険金を不正に水増し請求していたなどの不祥事を起こしたビッグモーターが、伊藤忠商事と企業再生ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(以下、JWP)に買収されることが明らかになりました。買収総額は、有利子負債の引き受け分も含め約600億円とされています。
5月1日に社名を変えた新会社を設立し、約250店舗と5,000人近くの従業員を引き継ぐ見込みです。

伊藤忠への事業承継でビッグモーターは経営体制を一新!不祥事が起きない体制作りへ

ビッグモーターの買収では、伊藤忠グループとJWPが約半分ずつ資金を負担する見込みです。なお、持ち株比率はJWPが95%、伊藤忠グループが5%となる予定で、数年後、伊藤忠グループがJWPの持つ株を買い取る方針となっています。
 

ビッグモーター買収後に設立される新会社には、伊藤忠側の経営幹部が派遣されて根本的な経営改革が行われる予定で、ビッグモーターの中古車買取・販売事業に加えて、車の整備事業も承継する見込みです。
 

現在のビッグモーターは中古車販売が一時大きく減った影響で、従業員への賃金負担などが負担となり、月次ベースで赤字となっているようです。
 

伊藤忠グループは、イギリスのタイヤ小売り大手のクイック・フィットや輸入者販売のヤナセなどを傘下に持っているため、自動車関連のビジネスとはつながりが深いとされていて、中古車販売の大手であったビッグモーターの事業を承継することで相乗効果があれば、早期の再建につながるとみられます。
 

伊藤忠は過去に日本アクセスやエドウインなど不祥事があった企業を再建した実績があり、大きな話題となったビッグモーターをどのように再建するのかに注目が集まっています。
 

本ニュースでわかるとおり会社の事業承継を行うと、事業や資産だけでなく、従業員やブランドなどあらゆるものが引き継がれます。詳しくは「M&Aと事業承継の違いは? それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説」をご覧ください。

今後の展開が気になるニュースです。

増田賢人
青山学院大学教育人間科学部卒。在学時からFP2級を取得し、お金に関わるジャンルを得意とするライターとして活動。その後、上場企業へ入社し、Webマーケティング担当として従事。現在はお金ジャンルを得意とする専業ライターに転身。「お金の知識は知ってるだけで得する」という経験を幾度もしており、多くの人にお金の基本を身につけてもらいたいと思い執筆を続けている。
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