税金の「申告漏れ」「所得隠し」「脱税」とは?それぞれのペナルティも解説

税金の「申告漏れ」「所得隠し」「脱税」とは?それぞれのペナルティも解説
 公開日:
2020/05/12
 
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企業や、芸能人をはじめとする有名人の「税金トラブル」が、しばしばニュースになります。よく目にするのが、「申告漏れ」や「所得隠し」という言葉。
ところで、これらの用語には、どんな「定義」があるのでしょうか?税務署に見つかるとペナルティがあると聞くけれど、具体的には?わかりやすく解説します。

「意図的かどうか」が分かれ目になる

納税は、憲法に定められた国民の義務です。原則として誰も逃れることはできず、義務を怠った場合には、その金額や悪質性なども加味したペナルティを(時には刑事罰も)課せられることになります。
ところで、ひと口に「税逃れ」と言っても「申告漏れ」「所得隠し」、さらには「脱税」というのもあります。それぞれどんな違いがあるかを見ていきましょう。

申告漏れとは

「申告漏れ」とは、単純な計算ミスや経費計上の誤り(経費にできないものを間違って計上してしまった)などが原因で、納税額を少なく申告した場合を指します。
「税金をごまかそう」という悪意がなく、意図的な工作などを行っていないことがポイントです。

所得隠しとは

納税額が実際よりも少なかったという点では、申告漏れと同じでも、それを目的に、例えば売上の隠蔽や架空経費の計上、関係書類の改ざんなどを行った場合は「所得隠し」と呼ばれます。
後述のように、申告漏れよりも重いペナルティを覚悟しなくてはなりません。

脱税とは

簡単に言えば、「所得隠し」の悪質性が高く金額も大きかったために、検察庁に告発され、刑事罰の対象になった場合が「脱税」です。

それぞれの違い

これらの「税逃れ」は、通常、税務当局の「税務調査」によって捕捉されます。ただし、「申告漏れ」と「所得隠し」が、基本的に各地の税務署による任意調査(基本的に事前通知あり、税理士同席可)によるものなのに対して、「脱税」は国税局査察部(マルサ)の強制捜査を基に告発されることになります。

整理すると、

  • 申告漏れと所得隠しの違いは、「意図的かどうか」
  • 所得隠しと脱税については「悪質性の高さ」で判断される

ということになるでしょう。

ただし、税法などにそれぞれの定義が明記されているわけではありません。
実際、「意図的かどうか」は、当人しか知り得ない事実です。逆に言えば、どちらに分類されるのかは、最終的には税務当局の判断次第、ということになるのです。もちろん、ちゃんとした立証の必要があります。所得隠しと脱税の線引きについても、同じことが言えるということは、頭に入れておくべきでしょう。

状況によって「加算税」が課せられる

もし、これらの事態が発覚した場合、本来支払うべき税の不足分に加えて、原則として4種類ある「加算税」のどれかと、「延滞税」(納付すべき税金を納付期限までに納めない場合に課税される)が追徴課税されます。
それぞれのケースについて課税される「加算税」は、次の通りです。

「申告漏れ」の加算税

過少申告加算税

申告期限内に申告はしていたものの、申告額が本来支払うべき税よりも少なかった、という場合に課税される。

無申告加算税

定められた申告期限までに申告をしなかった場合に課税される。

不納付加算税

源泉所得税(※1)を納付期限までに納めなかった場合に課税される。

「所得隠し」および「脱税」の加算税

重加算税

納税額を意図的に偽装・隠蔽したうえで、無申告、過少申告を行った場合に課税される。修正申告によって支払うべき税額の35%ないし40%という、高額の追徴となる。

※1源泉所得税:企業が従業員や報酬を受け取る人から源泉徴収し、本人に代わって納める所得税。

税金にも「時効」はある

このように、正しく納めないと厳しいペナルティもある税金ですが、借金などと同様に「時効」があります。
申告の状況などによって

  • 申告期限内に申告書を提出した→申告期限から3年
  • 申告期限内に申請書を提出していない→申告期限から5年
  • 申告内容に虚偽の記載や脱税の意図があった→申告期限から7年

となっています。
なお、1や2のケースでも、脱税の意思が発覚した場合には、時効期間は7年となります。

時効が成立しないケースとは

ただし、時効期間内に税務署から督促状が届いたりすれば、「消化」した年月はリセットされ、新たにカウントが始まります。「税逃れ」の期間が長引けば、それだけ発覚した場合の延滞税が嵩む結果にもなりますから、「逃げおおせる」と考えて時間を過ごすのは、大きなリスクと言えるでしょう。

まとめ

「申告漏れ」と「所得隠し」の間には、「税金を逃れる意図があったのか、なかったのか」という線引きの基準がありました。ただし、最終的に判断するのは、あくまでも税務署であることをお忘れなく。過去の申告内容に不安がある場合などには、すぐに税理士に相談することをお勧めします。

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