「丸投げ」とは?「記帳代行」と何が違う?
メリット・デメリットを徹底解説
「丸投げ」とは?「記帳代行」と何が違う?  メリット・デメリットを徹底解説
最終更新日:
2019/4/3
 
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経理事務、税務申告に関連する業務を、どこまで税理士に頼むのか? 「『記帳代行』も含めて、作業はすべてお願している」という場合もあれば、「そもそも税理士には頼まずに、会計ソフトを使って全部自分でやっている」という人もいます。それぞれのケースで、どんなメリット・デメリットがあるのか、まとめてみました。

「丸投げ」と「記帳代行」どう違う?

会計事務所の仕事の1つに「記帳代行」があります。「記帳」とは、仕訳帳や総勘定元帳といった、税務申告に必要な帳簿を作成すること。「うちは税理士に丸投げしている」という場合、一般的にはこの記帳代行や税務署への申告を一任している状態を指すことが多いようです。

ただし、「丸投げ」と言ってはいても、実際には帳簿類のうち日々の現金取引の収支を記入する「現金出納帳」は自分(自社)で付けているケースと、それに該当する作業も含めてすべてお任せ、というケースが存在します。

大して変わらないようにみえて、どちらにするかによって、事業を進めるうえでちょっとした「違い」が生まれたりするのも事実(後述します)。この記事では、「丸投げ」と「記帳代行」を使い分けて話を進めたいと思います。

 

整理すると、

丸投げ=領収書、請求書、通帳のコピーなどの原資資料を全部会計事務所に送り、関連する作業を一任する。

記帳代行=現金出納帳は、手書きやエクセルを使用する形で、自分(自社)で作る。それ以外は、同様に会計事務所に一任する。

ということになります。

「丸投げ」「記帳代行」のメリット

本業に集中できる

では「税理士に一任」のメリットからみておきましょう。そもそも、こうした作業を税理士に頼む主な動機は、「帳簿を付ける時間がない、または面倒くさい」「自分でやって間違ったら困る」ということだと思います。まさに、その問題を解消できるところがメリットです。

 

各種の帳簿を付けるのはただ煩わしいだけでなく、専門知識のない人にとっては結構ハードルの高い作業になります。しかも、記帳作業そのものは、直接利益に結びつくわけではありません。そこをプロに任せることができれば、貴重な時間をフルに本業に振り向けることができるでしょう。

 

逆に、税理士にかかる費用を気にして、すべてを自分でやる人もいます。それを可能にする会計ソフトも普及しましたが、入力ミスなどの間違いが起こらない保証はありません。税務申告自体に間違いはなくても、専門家に頼めば可能だった節税ができなかった、などということもありえます。

個人の場合だとどうなる?

個人の確定申告に限った話をすると、「青色申告」にすれば、65万円の「特別控除」などの特典を受けることができます。この分を所得から差し引けますから、所得税の税率が20%だとすると、65万円×20%=13万円の節税になるのです。しかし、「青色申告」にするためには、日々の取引を複式簿記という原則に基づいて記入し保存するのが条件ですが、これが素人にはなかなか大変です。そこで、今の13万円を原資に税理士に記帳代行を依頼する、と考えたらどうでしょう。それで全体的な節税対策をフォローしてもらえたら、コスト面でもメリットがあることになります。

「丸投げ」「記帳代行」のデメリット

リアルタイムで数字が掴めない

今の話の裏返しで、税理士を頼むのには、コストがかかります。当然、「記帳代行」よりも「丸投げ」のほうが税理士に頼む業務内容が多くなるため、費用は高くなります。

 

一番の問題は、税理士に丸投げしてしまうと、自分の事業の経営状況を示す数字がリアルタイムで把握できないところにあると言っていいでしょう。丸投げ、記帳代行を受託した会計事務所は、送られてきた資料を基にして試算表(貸し借りの合計額や残高などを記した表)を作成するのですが、それが手元に届くのは、通常2~3ヵ月後になるからです。

 

これだと、届いた時には、事業の状況は変わっている可能性があります。数字を生かして資金繰りや経営方針を検討したくても、制約は避けられません。他人頼りですから、自分(自社)の「経理能力」を高めるようなこともできないでしょう。これらのデメリットを回避したかったら、できるところは自分でやるのがベターということになります。

 

そこで、さきほどの「丸投げ」と「記帳代行」の違いです。後者のように、現金出納帳だけでも自らで作成していれば、大まかな「お金の状況」は、タイムリーに知ることができるはず。現金出納帳の記入まで丸投げする場合でも、その帳簿だけは頻繁に確認する、それに応じてくれる税理士を選ぶことが大事になるでしょう。

まとめ

税理士をどう「使う」のかの答えは1つではありません。「丸投げは楽」「税理士費用は高い」といった“決まり文句”をいったん脇に置いて、自分に最も合ったスタイルは何なのかを検討すべきです。今は事業を軌道に乗せるので精一杯だけれど、いずれ人が雇えるようになったら丸投げをやめて、徐々に経理機能を取り込んでいこう、といった戦略を持つのも重要です。

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