一人親方の確定申告の疑問を解決!青色申告・経費・外注費…実際どうなの?
- 最終更新日:
- 2026/02/25

- この記事の監修者
- 徳永税理士事務所
所長 徳永 圭(税理士)
一人親方の確定申告の基礎知識
一人親方は個人事業主であり、原則として年間所得がある場合は確定申告が必要です。国税庁によれば、個人事業主の確定申告率は約90%とされていますが、建設業の一人親方においては申告漏れや期限後申告も散見されます。
確定申告には青色申告と白色申告の2種類があり、青色申告なら最大65万円の特別控除、赤字の3年繰越、家族への給与の経費計上といった特典が受けられます。一方、白色申告は簡易な記帳で済みますが節税効果はありません。
経費として計上できるのは事業に直接関係する費用のみで、材料費、工具代、ガソリン代、通信費などが該当します。労災保険料は経費にはなりませんが、社会保険料控除として所得控除の対象になります。申告期限は原則2月16日から3月15日までで、期限後申告には無申告加算税や延滞税が科されるため注意が必要です。
一人親方の確定申告、実務上の注意点を解説
一人親方の確定申告は他業種と異なる特徴があり、実務上の疑問が数多くあります。
ここからは、実際に寄せられた質問をもとに、確定申告の実務について詳しく解説していきます。
一人親方が確定申告をしないとどうなるのか
質問: 納める税金がない場合でも確定申告は必要なのか。また、申告しない場合や期限に遅れた場合のペナルティを知りたい。

徳永圭先生
所得が基礎控除額を下回り納税額がゼロでも確定申告を強く推奨します。申告しないと所得証明ができず金融機関の融資や建設業許可が受けられません。
納税額がある状態で無申告の場合、無申告加算税(調査による決定の場合、本税の15~30%)と延滞税が科されます。申告期限は毎年2月16日から3月15日までで、青色申告者が2年連続で期限後申告すると青色承認が取り消されます。
青色申告と白色申告の選び方とは
質問: 一人親方が青色申告と白色申告のどちらを選ぶべきか判断基準を知りたい。

徳永圭先生
節税効果を重視するなら青色申告、事務負担の軽減を優先するなら白色申告を選択します。青色申告は複式簿記による記帳が必要ですが、最大65万円の特別控除、赤字の3年繰越、家族への給与、30万円未満の資産(年間合計300万円まで)を経費計上できます。
例えば所得400万円なら65万円控除により約10万円の節税になります。現在は会計ソフトで簿記知識がなくても青色申告が可能です。
一人親方が経費にできるものとは
質問: 一人親方が確定申告で経費として計上できる費用を具体的に知りたい。注意すべきポイントも教えてほしい。

徳永圭先生
事業に直接関係する費用は基本的にすべて経費計上できます。材料費、工具代、租税公課、ガソリン代、高速料金、通信費、水道光熱費、地代家賃、車両費、消耗品費、外注工賃、接待交際費、損害保険料などです。
注意点は、自宅兼事務所の家賃や車両をプライベートでも使用する場合は事業使用割合での家事按分が必要です。プライベートの支出は経費計上できません。なお、領収書は確定申告期限の翌日から7年間保管してください。
労災保険料の経費計上の可否とは
質問: 一人親方団体に支払う労災保険料は経費として計上できるのか。組合費や入会金の扱いも知りたい。

徳永圭先生
一人親方が支払う労災保険料は経費になりませんが、確定申告で社会保険料控除として所得控除できます。会計処理では労災保険料の支払時に「事業主貸」として計上し、確定申告時に社会保険料控除欄に記入してください。
一方、一人親方団体に支払う入会金・組合費・会費は経費として計上できます。勘定科目は「諸会費」を使用してください。
外注費と給与の違いとは
質問: 一人親方が他の職人に仕事を依頼したときの報酬は、外注費と給与のどちらで計上すべきか。判断基準を知りたい。

徳永圭先生
外注費と給与の区別は雇用関係の有無で判断します。外注費は一時的な請負契約で源泉徴収や社会保険の加入義務がなく、給与は継続的な雇用契約で源泉徴収と(常時5人以上雇用した場合は)社会保険加入が必要です。
判断基準は、仕事の依頼を断れるか、作業時間や場所を自分で決められるか、材料や工具を自分で用意するかなどです。節税目的で給与を外注費として計上すると追徴課税されます。
一人親方の確定申告の流れとやり方とは
質問: 一人親方が確定申告をする際の具体的な流れと必要な手順を知りたい。

徳永圭先生
確定申告は6つのステップで進めます。
(1)青色か白色かを決定
(2)1年間の収入と経費を集計して所得金額を計算
(3)医療費控除や社会保険料控除などの所得控除を計算
(4)課税所得金額に税率を乗じて所得税額を算出
(5)確定申告書と青色申告決算書(または収支内訳書)を作成
(6)税務署に提出し納税します。
会計ソフトを使えば自動計算され負担が軽減されます。また、国税庁HPにある確定申告申告書等作成コーナーも無料で利用できる便利なツールです。
まとめ
一人親方の確定申告で特に重要なのは、青色申告による最大65万円の特別控除と期限厳守(3月15日)の2点です。期限後申告や2年連続の遅延は青色承認取り消しのリスクがあり、無申告には(調査による決定の場合)15~30%の加算税が科されます。
ただし、確定申告は外注費と給与の判断、家事按分の計算、棚卸しの処理など専門知識が必要な場面が多く、判断を誤ると税務調査で追徴課税を受ける可能性があります。日々の現場作業に加えて帳簿付けや税務書類の作成を行うのは時間的にも精神的にも大きな負担です。建設業特有の経費処理や外注工賃の取り扱いを熟知した税理士に依頼すれば、適切な節税対策と正確な申告が可能になります。
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