法人の税理士顧問料は相場だけで決まらない?費用が変わる要因と見直しのポイント
- 最終更新日:
- 2026/07/29

- この記事の監修者
- 髙谷公認会計士・税理士事務所
代表 髙谷 武司(税理士・公認会計士)
法人の税理士顧問料の相場
法人の顧問料は月額3万円が一つの目安です。年商と訪問回数で幅があり、下表が代表的な水準になります。
| 年商 | 訪問回数 | 料金の目安 |
|---|---|---|
| 1,000万円未満 | 4〜6ヶ月に1回 | 月10,000円〜+決算申告料 |
| 1,000万〜3,000万円 | 2ヶ月に1回 | 月20,000円〜+決算申告料 |
| 3,000万〜5,000万円 | 毎月1回 | 月25,000円〜+決算申告料 |
| 5,000万〜1億円 | 毎月1回 | 月30,000円〜+決算申告料 |
| 1億〜3億円 | 要相談 | 月30,000〜50,000円+決算申告料 |
決算申告料は月額顧問料の4〜6ヶ月分が目安で、年に一度別途発生します。決算申告だけ依頼するスポット契約なら、年100,000円台からが相場です。
ビスカスの事例では、記帳代行料なども含めた月換算費用は平均約26,000円、中央値20,000円でした。地域差もあり、東京は平均約31,600円、名古屋は約19,900円。同じ規模でも地域や業種で数千円単位の差が出ます。
実際には、相場表だけでは顧問料は読めない
法人の顧問料を動かすのは年商区分よりも、どこまで税理士に任せるかです。ビスカスに寄せられる法人相談でも、関与範囲・訪問頻度・付随業務の3点が月額を数万円単位で左右しています。
最も差が出るのは記帳です。まとめて任せたい相談が約2割、クラウド会計で自社処理してチェックだけ頼む自計化志向が約2割強。同じ年商でも、この違いだけで月額は変わります。
訪問頻度も効きます。法人相談の3分の1超が訪問頻度に言及し、毎月なら上がり、数ヶ月に一度なら抑えられる。ここに給与計算や年末調整(約1割)、代表個人の確定申告(約1割)が乗るほど加算されます。相場表の月額だけで契約すると、後からオプションが積み上がって想定より高くなります。
見直しのきっかけも費用面が最多です。変更相談の理由は料金・値上げが約2割で首位、次いで相性や節税提案の不足。年間24万円から34万円への値上げを打診され、妥当か判断できず相談に至る、といったケースが典型です。
法人での顧問料相場の実態を監修税理士が答える
法人の顧問料は相場だけで割り切れず、経営者が判断に迷う場面が少なくありません。値上げは妥当か、安い事務所は避けるべきか。よくある疑問を監修税理士に率直に聞きました。
法人の顧問料はいくらが適正?
質問:相場は月3万円と聞きますが、自社の顧問料が高いのか安いのか判断できません。

髙谷 武司先生
適正額は相場ではなく関与の深さで決まります。顧問料は税理士がかける時間の対価だからです。同じ年商5,000万円でも、自計化して年数回の関与なら月2万円台、記帳代行と毎月訪問なら月4万円超もあります。まず何を任せたいかを決め、その業務量に見合うかで判断してください。金額の高低だけでは適正かどうかは測れません。
同じ規模でも顧問料に差が出るのはなぜ?
質問:知人の会社と売上規模はほぼ同じなのに、顧問料が違います。

髙谷 武司先生
差の大半は業務範囲と訪問頻度です。報酬は人件費が中心で、作業量に比例します。記帳代行や給与計算を足せば上がり、面談が増えれば拘束時間の分だけ加算されます。取引の多い小売業や、消費税・為替が絡む貿易業も高くなりやすい業種です。比べるべきは金額そのものより、その額で何をしてもらえるかです。
相場より安い税理士は避けるべき?
質問:格安をうたう事務所は、選ばないほうが無難でしょうか。

髙谷 武司先生
安い=悪いではありません。会社のフェーズ次第です。低価格帯は税務申告に絞った最小限の関与が多く、日常の相談や節税提案は別料金になりがちです。取引がシンプルな創業期や小規模法人なら合理的な選択です。ただし融資や資金繰り、月次の経営判断が必要な段階では力不足になります。料金表の額だけでなく、含まれる業務と相談のしやすさを面談で確かめてください。
値上げを打診されたら応じるべき?
質問:長く頼んでいる税理士から値上げを打診されました。受けるべきか迷います。

髙谷 武司先生
まず理由の説明を求めてください。売上や取引件数の増加、業務追加が理由なら妥当な調整です。根拠が曖昧なまま上がるなら交渉の余地があります。記帳量が倍になったといった具体的な説明があれば納得もしやすいはずです。金額だけで即断せず、内訳と今後の関与内容をセットで確認する。それでも釣り合わなければ、見直しを検討する順序が現実的です。
顧問料を無理なく抑えるには?
質問:サービスの質は落とさず、費用だけ下げる方法はありますか。

髙谷 武司先生
税理士に任せる作業を減らすのが一番効きます。報酬は作業時間に連動するからです。クラウド会計で記帳を自社処理する、訪問を数ヶ月に一度へ見直す、給与計算や年末調整を内製する。移動費の面で近隣事務所を選ぶのも有効です。ただし関与を薄くしすぎると相談や節税の機会も減ります。削る業務と残す業務の線引きが肝心です。
まとめ
法人の顧問料は月額3万円が目安ですが、実際は記帳の範囲、訪問頻度、付随業務で数万円単位で動きます。相場表の額だけで契約すると、オプションが積み上がり想定より高くなりがちです。値上げや割高感を覚えたら、金額ではなく、その費用で何を任せているかを見直してください。ビスカスは30年で培ったご紹介データをもとに、費用と関与のバランスに合った税理士を無料でご紹介します。今の顧問料が適正か確かめたい段階でも、お気軽にご相談ください。

- この記事の監修者
- 髙谷公認会計士・税理士事務所
代表 髙谷 武司(税理士・公認会計士)
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