仕事量が増えてきて、自分で確定申告をするのが難しくなった。会社をつくるので、顧問税理士を頼みたい。あるいは、親がなくなって相続になったけれど、遺産分割や相続税をどうしたらいいのか、わからない――。そんなとき、どうやって税理士を探したらいいのでしょうか?それぞれのメリット・デメリットも併せて、5つの方法を紹介します。
目 次
【特集】初めての税理士探しに役立つ記事まとめ!費用や失敗しないためのコツなど丸ごと解説
【特集】税理士の変更に役立つ記事まとめ!費用や探し方のポイントなど丸ごと解説
【特集】税理士探しに役立つ豆知識のまとめ!
安易な税理士選びは危険
自分では手に負えない税務を、その道のプロである税理士に頼みたい。そう思ってネットで検索すれば、数多くの税理士事務所がヒットするでしょう。でも、「資格を持っているのなら、スキルは似たり寄ったりだろう。だったら、できるだけ安く頼める先生にしよう」といった姿勢で税理士選びをすると、とんだ失敗を招きかねません。
例えば、「自分で申告していた時に比べて、節税になっている実感がない」「経費のことを質問しても、明確な答えが返ってこない」「相談料の名目で、高いお金を取られる」「態度が高飛車で、話も合わない」……。こういった失敗談も少なくありません。
だからこそ、税理士を選ぶならば「税理士を探す方法」から慎重に考えることが重要なのです。
得意・不得意な分野は事前に確認しよう
そもそも、税理士の肩書があるからと言って、すべての税務に精通しているわけではないことに、注意が必要です。法人税の申告業務が滞りなくこなせるからといって、事業承継に向けた的確なプランを提案できるとは限りません。相続には相続税、資産税の知識が不可欠ですが、その部分をあまり学んでこなかった税理士も、たくさんいるのです。
「にせ税理士」もいる!
さらに言えば、世の中には、そもそも資格を持たないのに税理士を名乗る「にせ者」も存在します。「まさか」と思うかもしれませんが、時々被害が発生するため、国税庁がホームページでわざわざ「にせ税理士にご注意」という“お触れ”を出しているほど。税理士資格を持たない人間が税務書類の作成といった税理士業務を行うのは、もちろん違法です。彼らに頼んだ場合には、作成した書類が「無効」になる、満足な税務相談が受けられないといった問題のほか、知らないうちに脱税などの違法行為が行われる危険もあります。税理士料金が「法外な安い」場合などは、一度疑ってみる必要があるでしょう。
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税理士選び、5つのメソッド。そのメリット・デメリット
では、具体的にどのようにして税理士を探したらいいのか、5つの方法を見ていくことにしましょう。
1.とにかく自力で探す
自宅や仕事場の近くにある税理士事務所に頼む。電話帳を繰って、事務所を見つける。最近では少数派ですが、少し前まではこの方法が主流でした。
自力で探すメリット
- 近場の事務所に頼むことができる
- 選ぶのに時間やコストがかからない
自力で探すデメリット
- どんな事務所、先生なのか(得意分野、料金設定など)が、会うまでわからない。結果的に、自分のニーズと合わない税理士に、高い費用を支払うことになる可能性がある
- 他の事務所と比較しないまま、選ぶことになる
2.インターネットで探す
お手持ちのパソコンやスマートフォンで、地元の税理士を検索する。インターネットの普及により一般的な方法となりました。
ネットで探すメリット
- 手軽に、誰に気兼ねすることもなく探せる
- 事務所の概要やアピールポイント、費用などの情報が得られる
- 近場の税理士事務所に絞った検索が可能
ネットで探すデメリット
- ネット情報がどこまで正確か(例えば、アピールポイントに「嘘」はないか? ホームページに記載のない料金はかからないのか?)は、会ってみないとわからない
- 親身になって相談に乗ってくれるのか、「先生」の人間性まではわからない
- 「1.とにかく自力で探す」と同様、他者の視点が入らず、選び方が「主観100%」になる
3.知り合いの税理士に依頼する
たまたま知人に税理士がいた場合、その方に依頼することも可能です。もちろん、税理士資格の有無は依頼前に必ず確認しましょう!
知り合いの税理士に依頼するメリット
- 気軽に、時間をかけずに税理士が決まる
- 知り合いなので、価格交渉がしやすい
- 本音の相談がしやすい
知り合いの税理士に依頼するデメリット
- 自分の欲しいスキルを持っていない可能性がある
- 知り合いだけに、逆に相談しづらいことがある
- 問題があっても、他の税理士への切り替えがしにくくなる
4.税理士紹介会社を利用する
自分で税理士を選ぶのに不安がある場合は、税理士紹介会社の無料紹介サービスを使うことでぴったりな税理士を探すことができます。
税理士紹介会社を利用するメリット
- 無料で、多くの事務所の中から税理士を紹介してもらえる
- 自分のニーズ、条件に合致した税理士を複数ピックアップしてもらい、検討することができる
- 自分で探す手間が省ける
- 税理士選びのプロの客観的な視点をもって探してもらえる
- 料金交渉や、依頼を断るような場合にも、税理士には紹介会社が対応してくれる
税理士紹介会社を利用するデメリット
- どこまで信頼できるかに不安が残る
- 紹介会社も複数あって、どれを選ぶべきかは実際に使ってみないとわからない
5.知人に紹介してもらう
すでに税理士を使っている人や税務に詳しい知人がいる場合、その人を介して税理士を紹介してもらうこともできます。
知人に紹介してもらうメリット
- 他者の具体的な評価を聞いたうえで、選ぶことができる
- 税理士選びに、時間やコストがかからない
知人に紹介してもらうデメリット
- 頼んでみたら自分のフォローしてもらいたい分野の知識がなかった…ということも
- 知人の紹介だけに、やはり他の税理士への切り替えはしにくい
ビスカスの「税理士検索」で税理士を探してみよう
ここでは、税理士紹介センタービスカスの「税理士検索」のページで、実際に近くの税理士を探す方法をご紹介します!
税理士検索にアクセス
まずは税理士検索ページにアクセスします。その中から、希望の都道府県あるいは地域を選択します。最寄り駅での検索も可能です。
検索結果から気になる税理士をチェック
先ほど選んだ条件に当てはまる税理士の一覧が、検索結果として表示されます。ここから気になる税理士を選んでみましょう。
気になる先生を問い合わせてみよう
実際に問い合わせてみましょう。『この地域の税理士をお探しの方はこちら』ボタンをクリックすると、お問い合わせフォームへと移動します。
このお問い合わせフォームをご利用いただくと、税理士選びのプロ「税理士コーディネーター」に税理士選びを相談することができます。
また、お電話で税理士コーディネーターに相談することもできます。
※上記の画像はPCで閲覧した場合の表示です。スマートフォンからの閲覧の場合は一部デザインが異なります。
希望の先生を決める前でも、税理士コーディネーターに相談できます
税理士コーディネーターにざっくりと「○○(地域名)の税理士を紹介してほしい」と依頼することも可能です。
まだ具体的な希望は決まっていないけど税理士を探さなければいけない、というご状況の場合は、税理士コーディネーターに丸投げしてみてはいかがでしょうか。
税理士コーディネーターに相談するメリット
税理士コーディネーターは、今までの顧問先の傾向や、その税理士ごとの料金の目安など、「税理士検索ページや事務所のホームページには載っていない情報」も知っています。
それらの情報を踏まえて、希望条件に当てはまる税理士・現状に最適な税理士をピックアップし、紹介することが可能です。
そのため、税理士同士の比較がしやすく、自身に・自社に本当に最適な税理士を見つけられます。
また、税理士に直接持ち掛けづらい「税理士顧問料の交渉(価格交渉)」も、税理士コーディネーターに依頼することができます。
税理士といえど、得意不得意は十人十色です。なので、税理士に直接問い合わせても「他の税理士をお探しください」となるケースもあります。
そうなると、また別の先生に問い合わせて…となってしまい、手間がかかってしまいます。
その手間を税理士コーディネーターに丸ごと投げられるのも大きなメリットです。
税理士への依頼を検討中の方へ
税理士探しには、このようにいくつかのやり方があります。依頼の中身や方法、例えばスポットで頼みたいのか、顧問契約をするのか、あるいはコストはどれくらいを見込むのか、といった事情に合わせて、記事も参考に自分に最適のやり方を選んでください。