「税理士に決算書を作ってもらっているが、現場ごとの利益が全く分からない」「工事完成まで入金がないため、常に資金繰りがギリギリ」「建設業許可の更新で、決算書が要件を満たさず困った」。こうした悩みは、建設業特有の会計・税務に精通していない税理士に依頼した結果、起きています。
建設業に強い税理士とは、建設業会計(未成工事支出金・工事進行基準など)の実務知識を持ち、建設業許可や経営事項審査に伴う書類作成までワンストップで対応できる専門税理士のことです。行政書士資格を持つ税理士、または行政書士・社労士と連携している税理士であれば、許認可申請から労務管理まで一括で任せられます。
本記事では、建設業に強い税理士の7つの条件、課題別の選び方、依頼できる業務と依頼できない業務、費用相場(月額1〜3万円、決算申告料は顧問料の4〜6ヶ月分)を分かりやすく解説します。全国対応の無料紹介サービスを活用して、最適な税理士と出会う方法までご紹介します。
目 次
建設業に強い税理士でないとダメな理由
「決算書を見ても現場ごとの利益が分からない」「工事進行基準の処理を間違えて税務調査で指摘された」「建設業許可の更新で決算書が通らなかった」。こうしたトラブルは、建設業特有の会計・税務に精通していない税理士に依頼した結果、起きています。建設業に強い税理士が必要な理由は4つ。会計処理の誤りによる経営損失、資金繰り悪化のリスク、融資審査での不利、そして建設業許可取得の失敗です。
会計処理を誤ると経営判断を間違える
建設業には「建設業会計」という特有の会計処理が適用されます。工事完成前の材料費や外注費は「未成工事支出金」で処理し、完成後に「材料費」「外注費」へ振り替える。同じ支出が工事の進行状況によって異なる勘定科目に入るため、一般的な会計知識だけでは対応できません。
例えば、工事進行基準と工事完成基準の選択を誤ると、収益計上のタイミングがずれて利益が正確に把握できず、赤字工事を黒字と誤認するリスクがあります。原価管理が不十分な場合、プロジェクト全体の収支が見えないまま次の受注を進めてしまい、気づいたときには資金繰りが破綻していたというケースも少なくありません。
建設業特有の会計処理に不慣れな税理士では、こうしたリスクを見逃し、追加納税やペナルティにつながる可能性があります。
資金繰りの失敗が経営を直撃する
建設業は「工事完成まで入金ゼロ、支出は先行」という資金繰りの難しい業種です。材料費、外注費、人件費、重機リース料。大規模な支出が工事開始直後から発生する一方、入金は工事完了後の検収を経てからとなるため、常にキャッシュフローが逼迫します。
さらに、予定より工期が延びて入金がズレ込んだ結果、一気に資金繰りが悪化するケースや、複数の工事が同時進行する中で支払いサイクルと入金タイミングのバランスを見誤り、運転資金が不足するケースも頻発します。
建設業に強い税理士であれば、会社の財務状況をリアルタイムで把握し、先を見据えた資金繰りアドバイスや、つなぎ融資の提案を行ってくれます。
融資審査で不利になる決算書を作ってしまう
建設業では設備投資や大型案件の受注に伴い、金融機関からの融資が不可欠です。融資審査では決算書の信頼性が重視されますが、建設業特有の財務状況や契約形態を理解していない税理士が作成した決算書では、金融機関から「この数字は実態を反映していない」と判断され、融資を断られるリスクがあります。
建設業に強い税理士は、工事台帳に基づいた原価管理を徹底し、公共工事入札や金融機関説明に耐えうる決算書を作成します。これにより、融資審査の通過率が上がり、事業拡大のチャンスを逃しません。
建設業許可の取得・更新で失敗する
建設業許可を得るためには、申請直前の決算において「財産的基礎」という要件を満たす必要があります。一般建設業の場合、直前の決算で自己資本が500万円以上であることが求められますが、この要件を満たす決算書を作成できなければ、許可が取得できず、500万円以上の工事を受注できません。
建設業許可を念頭に置いた税理士であれば、決算対策を事前に講じ、許可要件をクリアできる財務状態に調整します。また、行政書士と連携している税理士であれば、許可申請から決算書作成までワンストップで対応でき、手続きの手間と時間を大幅に削減できます。
許可関連の知識がない税理士に依頼した結果、「決算後に要件不足が判明して許可が取れなかった」「行政書士を別途探す手間が発生した」といったトラブルが起こります。
建設業に強い税理士とは?7つの条件
建設業に強い税理士を見極めるには、7つの条件をチェックしてください。建設業会計の実務知識、資金繰りの提案力、行政書士・社労士との連携体制、建設業許可サポートの実績件数、ITツール導入のアドバイス力、コンプライアンス知識、そして最新の法改正への対応力です。この7つを満たす税理士であれば、建設業経営の強力なパートナーになります。
建設業会計の実務知識がある
「未成工事支出金」「工事進行基準」「完成工事高」など、建設業特有の勘定科目と会計処理を実務レベルで理解している税理士を選んでください。工事完成前の材料費・外注費を未成工事支出金で処理し、完成後に適切な勘定科目へ振り替える。工事の進行状況に応じて収益を計上する工事進行基準と、完成時に一括計上する工事完成基準を正しく使い分ける。こうした処理を正確に行える税理士でなければ、決算書の信頼性が損なわれます。
さらに、材料費・外注費だけでなく、現場への移動にかかる交通費、作業に伴う廃棄物の処理費用、重機リース料など、建設業特有の多岐にわたるコストを適切に経費処理できる知識も必要です。税理士のWEBサイトで「建設業の顧問先実績」「建設業会計の対応実績」が明記されているかを確認しましょう。
先読みした資金繰りの提案ができる
建設業は人件費や重機リース料などの固定費が高額で、案件ごとに大きな資金が動くため、利益を現金として残すのが難しい業種です。キャッシュフローを見直し、利益を最大化するために適切な資金繰りのアドバイスを行ってくれる税理士を選んでください。
具体的には、工事別の入金・支払いタイミングを可視化し、資金ショートを事前に防ぐ提案ができるか、つなぎ融資や補助金・助成金の活用を提案してくれるか、が判断基準になります。面談時に「現在の資金繰り状況をどう改善できるか」を質問し、具体的な提案が出てくる税理士であれば信頼できます。
行政書士・社労士と連携している(または資格を保有している)
建設業許可申請は行政書士、労務管理は社労士の独占業務です。税理士が行政書士資格や社労士資格を保有していれば一人で対応できますが、保有していない場合は提携先を持つ税理士事務所を選ぶことで、許認可申請や人事トラブルの解決がスムーズに進みます。
例えば、建設業許可の取得には決算書の財産的基礎(自己資本500万円以上)が要件となりますが、行政書士資格を持つ税理士や行政書士と連携している税理士であれば、「この決算対策を講じれば許可要件をクリアできる」と事前にアドバイスしてくれます。また、社労士資格を持つ税理士や社労士との連携があれば、労働基準監督署の調査対応や、一人親方の労災保険特別加入手続きもワンストップで依頼できます。
税理士事務所のWEBサイトで「保有資格:税理士・行政書士」「提携先士業」が明記されているか、問い合わせ時に「行政書士・社労士との連携体制はあるか」を確認してください。
建設業許可サポートの実績件数が明記されている
建設業許可の取得には複雑な手続きが必要なため、サポート実績の多い税理士事務所を選ぶと安心です。煩雑な手続きに対しても、経験豊富な事務所であればスムーズに進められ、リスクを減らすことができます。
税理士事務所のWEBサイトで「建設業許可サポート○○件」「建設業顧問先○○社」など、具体的な実績件数が明記されているかを確認しましょう。実績が豊富な事務所ほど、「この要件をクリアできないと許可が下りない」「この書類が不足していると審査が通らない」といったノウハウを持っています。
建設業に最適なITツール導入をアドバイスできる
建設業でもDX化が進んでおり、原価管理ソフトや財務会計ソフトの導入は業務効率化の鍵です。税理士がIT技術に詳しければ、最新のソフト導入を勧め、決算処理にかかる日数を短縮したり、システム運用にかかる費用を減らすことが可能になります。
例えば、給与管理や財務管理といった基幹業務をリアルタイムで共有できるシステムを導入すれば、伝票を手書きしたものを再度入力しなおすといった二度手間を減らせます。面談時に「どのような会計ソフトを使っているか」「クラウド会計ソフトの導入支援はできるか」を質問し、具体的な提案が出てくる税理士を選びましょう。
コンプライアンス知識がある
建設業では、耐震偽装や不正リフォームなど企業倫理に反する行動が問題視されており、他業種よりも労働条件の厳守が特に求められています。社労士法人や弁護士法人と連携しコンプライアンスの知識が豊富な税理士であれば、法令違反を防ぎつつ健全な運営が可能になります。
具体的には、外注費と給与の区分を適切に処理できるか(偽装請負のリスク回避)、労働基準法に基づいた残業代計算ができるか、が判断基準です。税理士のWEBサイトで「労務コンプライアンス対応」「社労士連携」が明記されているかを確認してください。
最新の法改正に対応できる
建設業は法改正が頻繁に行われる業界であり、これに対応した節税や経営戦略を提案できる税理士であれば企業の成長に貢献してくれます。法改正によって適用される税制や補助金が変わった場合、それに即したアドバイスを提供できる税理士であれば、税負担を減らし、経営の最適化へ繋げてくれます。
面談時に「最近の建設業に関する法改正で注意すべき点は何か」を質問し、具体的な回答が出てくる税理士であれば、常に最新情報をキャッチアップしている証拠です。
建設業に強い税理士の選び方
税理士選びで失敗しないためには、自社の課題を明確にすることが第一歩です。「現場ごとの収支が見えない」「資金繰りが毎月ギリギリ」「建設業許可の更新が不安」など、抱えている悩みによって選ぶべき税理士のタイプは変わります。ここでは、よくある5つの課題別に、どのような税理士を選ぶべきかを解説します。
現場ごとの利益が把握できていない
複数の工事が同時進行していると、どの現場が黒字でどの現場が赤字なのか分からなくなります。この課題を解決するには、工事別の原価管理を徹底し、工事台帳を正確に作成できる税理士を選んでください。
面談時に「工事別の損益管理をどのように行っているか」「工事台帳の作成サポートは可能か」を質問し、具体的な管理方法を提示してくれる税理士であれば信頼できます。また、クラウド会計ソフトと連携して工事別の原価をリアルタイムで可視化できる仕組みを提案してくれる税理士であれば、さらに経営判断がスピーディーになります。
入金前に資金が底をつく
建設業は工事完成まで入金がないため、材料費・外注費の支払いが先行し、常に資金繰りが逼迫します。この課題を解決するには、月次の資金繰り表を作成し、入金・支払いのタイミングを可視化してくれる税理士を選んでください。
面談時に「現在の資金繰り状況をどう改善できるか」を質問し、「この月は支払いが集中するので、つなぎ融資を検討しましょう」「この補助金を活用すれば運転資金を確保できます」といった具体的な提案が出てくる税理士であれば、実践的なサポートが期待できます。
融資審査が通らない
大型案件の受注や設備投資には融資が不可欠ですが、決算書の作り方次第で審査結果が大きく変わります。この課題を解決するには、金融機関が評価する決算書を作成し、事業計画書の作成サポートまでできる税理士を選んでください。
税理士事務所のWEBサイトで「融資支援実績○○件」「金融機関との交渉代行」が明記されているかを確認しましょう。また、面談時に「過去に融資支援した事例はあるか」「審査通過率はどのくらいか」を質問し、実績を確認してください。
建設業許可の更新が不安
建設業許可の要件である「財産的基礎(自己資本500万円以上)」を満たす決算書を作成できなければ、許可が更新できず、大型工事を受注できません。この課題を解決するには、建設業許可を念頭に置いた決算対策を講じてくれる税理士を選んでください。
行政書士資格を持つ税理士、または行政書士と提携している税理士であれば、「この決算対策を講じれば許可要件をクリアできる」と事前にアドバイスしてくれます。税理士事務所のWEBサイトで「保有資格:税理士・行政書士」「建設業許可サポート実績」が明記されているかを確認しましょう。
今の税理士とコミュニケーションがうまくいかない
税理士は長期的なパートナーになるため、専門知識だけでなく、コミュニケーションの相性も重要です。「質問してもすぐに返事が来ない」「専門用語ばかりで説明が分かりにくい」「上から目線で話される」といった不満は、後々大きなストレスになります。
初回面談では、以下のポイントを確認してください。レスポンスの速さ(メール・電話の返信は何時間以内か)、説明の分かりやすさ(専門用語を使わずに説明してくれるか)、提案の具体性(「こうすべきです」だけでなく、「なぜそうすべきか」まで説明してくれるか)。複数の税理士と面談し、比較検討することをおすすめします。
税理士に依頼できること、依頼できないこと
建設業に強い税理士は、工事台帳の作成から税務調査対応まで幅広くサポートしてくれますが、建設業許可申請や労務管理など、税理士資格だけでは対応できない業務もあります。税理士に何を任せられて、何は別の専門家が必要なのかを理解しておくことで、スムーズに業務を進められます。
税理士に依頼できること
建設業を営む社長が抱える資金繰り、原価管理、税務調査といったリアルな悩みを、建設業に強い税理士ならどう解決できるのかを具体的にご紹介します。
工事台帳の作成や経理処理の代行
「現場別の黒字・赤字が分からず不安」という方は、工事台帳の作成から依頼できます。材料費・外注費・労務費を工事別に仕訳し、数字で原価を可視化することで、どの現場が利益を生んでいるのかが一目で分かります。公共工事入札や金融機関への説明に耐えうる決算書も作成してくれます。
訪問頻度や記帳範囲は現場体制に合わせて柔軟に設定でき、経理担当者を雇う余裕がない小規模事業者でも、記帳代行サービスを活用すれば本業に専念できます。
税務調査への対応
「税務調査の通知が来たらどうしよう」という不安も、顧問税理士がいれば解消されます。調査連絡の窓口から交渉・立会いまで一括対応でき、原価の年度またぎや前受金処理など建設業特有の論点を事前整理してくれます。
スポット依頼でも対応可能な税理士事務所もあり、本業への影響を最小化しながら税務調査を乗り切ることができます。
無申告への対応
「申告しておらず不安」という一人親方の方でも、税理士に相談すれば解決策があります。数年無申告でも、減免制度や分割納付を活用してダメージを最小限にする方法を提案してくれます。加算税・延滞税を抑える最適な申告手順を組み立て、売上把握前に自主的に申告することで、安心して現場に集中できます。
法人化・会社設立のサポート
「税負担が増えてきたので法人化したい」というタイミングを逃さず支援します。建設業許可取得や社会保険加入までワンストップで対応してくれる税理士であれば、最適な設立時期や資本金設定をアドバイスし、信用力を向上させることができます。
資金調達のサポート
「材料費の支払いが先行して資金が足りない」という悩みも、税理士が解決してくれます。自治体の補助金・助成金情報を活用したつなぎ資金確保や、金融機関への事業計画書作成サポートで審査通過率を上げることができます。
経営全般のアドバイス
「赤字現場が止まらない」という課題にも、数字でアプローチしてくれます。出来高管理や粗利分析で赤字要因を早期発見し、重機購入・リース判断など設備投資の意思決定も支援してくれます。
確定申告や税務申告の代行
税理士は、確定申告書や法人税申告書、消費税申告書など、税務署に提出する書類を代行で作成します。事業を営む以上欠かせない業務ですが、これらを代行してもらうことで、安心して本業である建設業務に専念することができます。
節税対策のアドバイス
税理士の業務は、本来正確な納税をサポートすることです。過度な節税対策は税務調査のリスクを高めることにもつながりますが、税理士は税の専門家として、適切な節税対策に関してアドバイスしてくれます。ただし、税理士にも得意分野があるため、節税対策に力を入れたい場合は、対応できる業務範囲があなたの希望とマッチしているか確認してから依頼しましょう。
税理士に依頼できないこと
一方、建設業界に関連するサポート業務には、税理士資格だけでは対応できないものもあります。国家資格である「士業」には、その資格がないと代行できない「独占業務」があるためです。ただし、税理士が行政書士資格や社労士資格を保有している場合は、一人で対応できます。
建設業許可申請(行政書士の業務)
建設業は、二以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業する場合は「国土交通大臣」、一の都道府県の区域内のみに営業所を設ける場合は「都道府県知事」の「許可」が必要です。この許可申請の代行は、行政書士の独占業務になります。
自分で申請することも可能ですが、行政書士資格を持つ税理士や行政書士と提携している税理士に依頼すれば、スピーディーにミスのない申請ができます。
経営事項審査のサポート(行政書士の業務)
国、地方公共団体などが発注する公共工事を直接請け負う場合には、「経営事項審査」という資格審査を受けなければなりません。行政書士資格を持つ税理士や行政書士に依頼すれば、必要書類の収集から申請書類の作成、行政機関への提出までを代行してもらえます。
労働保険・社会保険の手続き(社労士の業務)
人を雇っていれば労働保険(労災保険、雇用保険)、法人は社会保険(健康保険、厚生年金)に強制加入となっています。労働保険の年度更新事務、社会保険の算定事務を中心に、事務は煩雑で事業者にとって大きな負担となります。これらを的確に処理してくれるのが、社会保険労務士(社労士)です。
社労士資格を持つ税理士や社労士と提携している税理士であれば、ワンストップで対応してもらえます。
労災保険の特別加入手続き(社労士の業務)
建設業の中小事業主や一人親方が現場で労災事故に遭っても、請負関係の従業員ではないため、元請業者の労災を申請することはできません。労働者とリスクが変わらない一人親方なども労災補償を受けることができるようにしたのが、労災保険の特別加入制度です。この手続きを依頼できるのは、社労士資格を持つ税理士または社労士です。
労働基準監督署調査への対応(社労士の業務)
労働災害が発生しやすい建設業には、特に法令違反などをしていなくても、労働基準監督署による立入調査が入ることがあります。調査の際には、労働者名簿や時間外労働に関する協定届、労働時間管理に関する書類など、さまざまな書類の提出が求められます。社労士資格を持つ税理士または社労士には、その調査に対応してもらうことができます。
建設業に強い税理士にかかる費用・顧問料相場
建設業に強い税理士の費用は、事業規模(年商)、訪問頻度、記帳代行の有無によって変わります。一般的な相場は、記帳代行を含む月額顧問料が1〜3万円程度、決算申告料は顧問料の4〜6ヶ月分程度です。ここでは、依頼内容別に費用の目安を詳しく見ていきましょう。
スポット相談(税務相談のみ)
顧問契約を結ばず、税務相談のみを依頼する場合、相談費用の目安は5,000円〜10,000円程度です。税理士事務所によって、税務相談1回あたりの料金設定をしているところもあれば、30分5,000円など時間制で設定しているところもあります。
顧問契約や確定申告を依頼している場合は、無料で税務相談が受けられることが多いです。また、お試しの意味合いで無料相談を実施している事務所もあります。
確定申告のみ依頼(年1回のスポット契約)
確定申告のみを依頼する場合、1年間の売上に応じて税理士費用が変わります。確定申告のみ依頼する場合、税理士費用の目安は下記のとおりです。
| 年商・年間売上高 | 料金の目安 |
|---|---|
| 年商500万円未満 | 70,000〜80,000円/年 |
| 年商500万円以上1,000万円未満 | 100,000円〜/年 |
| 年商1,000万円以上3,000万円未満 | 150,000円〜/年 |
| 年商3,000万円以上 | 顧問契約を推奨(確定申告のみでは対応が難しい規模) |
年商3,000万円以上の規模になると、確定申告のみの依頼ではなく、顧問契約を結ぶことが一般的です。
顧問契約(月額顧問料+決算申告料)
継続的な顧問契約を結ぶ場合は、1年間の売上と顧問先への訪問回数によって税理士費用が変わります。月額顧問料に加えて、決算申告料(顧問料の4〜6ヶ月分程度)が別途必要になることを念頭に置いてください。
| 年商・年間売上高 | 訪問回数 | 月額顧問料の目安 |
|---|---|---|
| 年商500万円未満 | 確定申告のみの場合が多い | 70,000〜80,000円/年 |
| 年商500万円以上1,000万円未満 | 3〜4ヶ月に1回 | 10,000円〜/月 + 決算申告料 |
| 年商1,000万円以上3,000万円未満 | 2ヶ月に1回 | 20,000円〜/月 + 決算申告料 |
| 3〜4ヶ月に1回 | 15,000円〜/月 + 決算申告料 | |
| 年商3,000万円以上5,000万円未満 | 毎月1回 | 25,000円〜/月 + 決算申告料 |
| 2ヶ月に1回 | 20,000円〜/月 + 決算申告料 | |
| 3〜4ヶ月に1回 | 15,000円〜/月 + 決算申告料 | |
| 年商5,000万円以上1億円未満 | 毎月1回 | 30,000円〜/月 + 決算申告料 |
| 2ヶ月に1回 | 25,000円〜/月 + 決算申告料 | |
| 3〜4ヶ月に1回 | 20,000円〜/月 + 決算申告料 | |
| 年商1億円以上 | 要相談 | 30,000円〜/月 + 決算申告料 |
決算申告料の相場
決算申告料は、通常、月次の顧問料の4〜6ヶ月分程度が相場です。例えば、月額顧問料が2万円の場合、決算申告料は8万円〜12万円程度となります。顧問契約を結んでいる場合でも、決算申告料は別途必要になることが多いため、契約時に確認しておきましょう。
なお、税務調査への対応は決算申告料に含まれない場合もあるため、「税務調査が入った場合の対応費用」についても事前に確認しておくと安心です。
その他の費用(記帳代行、建設業許可サポートなど)
月額顧問料とは別に、記帳代行や建設業許可サポートなどの費用が発生する場合があります。記帳代行は月額5,000円〜15,000円程度、建設業許可サポート(行政書士との連携)は5万円〜15万円程度が相場です。
税理士事務所によって料金体系が異なるため、見積もり時に「月額顧問料に何が含まれているか」「追加費用が発生する業務は何か」を明確に確認してください。
建設業での税理士紹介事例
建設業界で当社から税理士をご紹介した3つの事例がこちらです。会社経営における税理士の選定材料は、税理士にかかる費用も一つですが、重要なことが他にもあるといえます。
CASE 01|建築設計 長年の"しがらみ"を断ち切り、対等に相談できる同年代の税理士へ
先代から40年以上付き合った税理士は年に一度しか来訪せず、社長交代後も「子ども扱い」で要望を聞いてくれませんでした。
紹介で出会った新しい税理士は年齢が近くITにも精通。毎月訪問し、メール・電話ですぐに回答、最新税制や資金繰りの改善策を積極提案してくれます。
顧問料は上がりましたが"値段以上の安心感と提案力"を得られ、経営判断のスピードが飛躍的に向上しました。
CASE 02|とび職 税務署OBの堅物から、節税提案に強い若手税理士へ乗り換え
地元紹介で付いた税務署OBの税理士は「税金は払うもの」のスタンスで提案が乏しく、事業拡大とともに不満が募る一方でした。
ビスカスが紹介した若手税理士は建設業の顧問実績が豊富で、初対面の1時間で業務を把握。節税スキームを含む具体的アドバイスを次々提示し、その場で契約を即決。
長年のわだかまりが解消され、利益確保と経営基盤強化の両立を実感しています。
CASE 03|土木建築 "担当者頼み"から脱却、税理士本人が月次で訪問し即答対応
前の会計事務所は担当スタッフ任せで回答が曖昧。経理担当の退職を機に不安が限界へ達しました。
紹介された事務所では税理士本人が毎月訪問し、その場で記帳チェックと税務相談に即答。税制改正への対応もスピーディで、経理負担と不安が一気に解消。
顧問料は月2.5万円→3万円に上がりましたが、的確なサポートでコスト以上の価値を感じています。
まとめ
建設業に強い税理士を選ぶことで、工事別の原価管理、資金繰りの改善、建設業許可の取得・更新など、建設業特有の課題を解決できます。税理士選びで失敗しないためには、建設業会計の実務知識、行政書士・社労士との連携体制、建設業許可サポートの実績件数など、7つの条件をチェックしてください。また、自社の課題(現場ごとの利益が把握できない、入金前に資金が底をつくなど)を明確にし、それに対応できる税理士を選ぶことが重要です。
当社では、全国のネットワークから建設業専門の税理士だけを無料でご紹介します。「対等に相談できる同年代の先生に替えたい」「節税提案に強い若手に相談したい」「毎月訪問して即答してほしい」。そんなご要望に合わせて最適な税理士をご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。
費用相場は、記帳代行を含む月額顧問料が1〜3万円程度、決算申告料は顧問料の4〜6ヶ月分程度です。複数の税理士と面談し、専門知識だけでなくコミュニケーションの相性も確認した上で、長期的なパートナーを選びましょう。
よくある質問
建設業に強い税理士を選ぶメリットは何ですか?
建設業に強い税理士を選ぶことで、建設業特有の会計処理や税務に精通しているため、適切なアドバイスを受けられます。また、資金繰りのサポートや建設業許可の手続きもスムーズに進めることができます。
建設業に強い税理士の探し方は?
インターネット検索や税理士紹介会社の利用が一般的です。特に、実績のある税理士紹介会社を通じて探すと良いでしょう。また、知人からの紹介も有効です。
建設業の会計にはどのような特有の処理がありますか?
建設業会計では、「未成工事支出金」などの特有の勘定科目を使用します。工事の進行状況に応じて適切に経理処理を行う必要があります。
税理士に依頼する際の注意点は何ですか?
税理士の専門分野や実績を確認し、建設業に精通しているかを確認することが重要です。また、費用対効果を考慮し、信頼できる税理士を選ぶことが大切です。
建設業の税務調査に対応するためのポイントは何ですか?
税務調査に備えるためには、日頃から正確な帳簿管理を行い、税理士と密に連携しておくことが重要です。適切なアドバイスを受けることで、調査への対応がスムーズになります。
税理士が行政書士資格も持っていることはありますか?
税理士が行政書士資格を保有しているケースはあります。その場合、建設業許可申請や経営事項審査のサポートまでワンストップで対応できます。税理士事務所のWEBサイトで「保有資格:税理士・行政書士」と明記されているかを確認しましょう。
顧問契約を結ばずに確定申告のみ依頼できますか?
可能です。年商3,000万円未満であれば、確定申告のみの依頼で対応してくれる税理士事務所もあります。費用の目安は、年商500万円未満で7〜8万円/年、年商1,000万円以上3,000万円未満で15万円〜/年程度です。
建設業許可の更新で決算書が通らなかった場合、どうすればいいですか?
建設業許可の要件である「財産的基礎(自己資本500万円以上)」を満たす決算書を作成できなかった場合、行政書士資格を持つ税理士または行政書士と提携している税理士に相談してください。次回の決算で要件をクリアできるよう、決算対策を事前に講じてくれます。
税理士との相性が合わない場合、変更できますか?
顧問契約は変更可能です。ただし、契約書に違約金条項がある場合、期中解約で費用が発生する可能性があります。「次の決算まではお願いし、翌期から変更」を基本線にし、やむを得ず期中解約する場合は違約金の根拠と金額を書面で確認してください。
