「悪徳税理士」や「にせ税理士」もいる!間違いのない税理士選びのために

「悪徳税理士」や「にせ税理士」もいる!間違いのない税理士選びのために
公開日:
2022/01/05
最終更新日:
2022/04/14
 
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税理士という難関の資格を持っているのだから、優秀で信頼も置けるだろう――。もちろん、ほとんどの税理士はそういう信頼のおける人たちです。しかし、どんな世界にも例外が存在することには、注意を払う必要があるでしょう。万が一「誤ったアドバイス」の末に事件に巻き込まれたりしたら、被る被害は甚大です。今回は事例を紹介しつつ、依頼する相手を間違えないためには、どうしたらいいのかについて解説します。

「節税」と言いながら「脱税」指南も

「コロナ給付金詐欺」でもたびたび名が挙がる

近頃よくテレビニュースなどで目にするのが、新型コロナウイルス関連の給付金をめぐる詐欺事件への税理士の関与です。中でもターゲットにされたのが、申請が容易で文書の偽造なども行いやすい「持続化給付金」(申請終了)でした。税理士は、「税のプロ」としての知識を悪用して顧客に不正な受給のアドバイスを行い、成功報酬を受け取るわけです。

2021年11月には、埼玉県の建設会社が中心となった組織的な持続化給付金の不正受給(8件・計800万円、18人を摘発)に関連して、東京都内の税理士法人代表と同法人の職員が再逮捕されました。法人代表は建設業者の顧問税理士でありながら、不正受給の指南を行いました。職員は申請手続き役だったそうです。

持続化給付金に関しては、生活が厳しい学生などに嘘の確定申告をさせて受給させたうえで、高額の手数料を受け取る「業者」の存在が明らかにされました。それらについても、多くの場合は税理士自らが運営を行っていたり、ノウハウを伝授する役割を担っていたりしたのです。

赤字法人を利用して「節税」

2021年9月には、千葉県の経営コンサルティング会社と顧問先約50社が東京国税局の税務調査(※)を受け、7年間で計約20億円の所得隠しを指摘される、という大規模な脱税が明らかになっています。この税務申告を担っていたのは、コンサル会社と同族の税理士法人でした。所属する税理士3人は、いずれも東京国税局OBだったというので驚きです。

不正は、顧問先の赤字法人を利用して行われました。コンサル会社は、顧問先A社に「節税を手伝える」と持ちかけ、架空の外注費名目などで赤字法人B社への送金を指示します。赤字の会社は法人税がゼロですから、送金額が赤字の範囲内であれば、B社はやはり課税はされません。その状況で、B社は一定の手数料を差し引いた金額を、A社に現金でバック。送金分の所得が“減った”A社は、見事に「節税」でき、コンサル会社も手数料を受け取るという「ビジネスモデル」でした。

ただし、最終的にはWin-Winとはいきませんでした。明らかな脱税には、金銭的なペナルティとしては最も重い重加算税などが課され、追徴税額はコンサル会社と顧問先を合わせて5億円に上りました。

※税務調査:国税局や税務署が、納税者の税務申告が正しいかどうかをチェックするために行う調査。税務署が行う任意調査と、国税局査察部(マルサ)が行う強制調査がある。この場合は後者。

税理士を廃業し懲戒を免れる?

ところで、この件に関わった3人の税理士は、税務調査開始後に税理士を自主廃業していました。反省の意思を示すためと思いきや、そうとも言い切れない事情があるようです。

税理士がこのような不正に関与した場合、国税当局が調査を行ったうえで、財務省が業務停止などの懲戒処分を行うことが、税理士法に定められています。処分が下った場合には、国税庁ホームページや官報で、氏名や不正の概要が公表されることになっているのです。

しかし、このように廃業してしまえば、その限りにあらず。税理士法の処分権限は、現役の税理士にしか及びません。さらに問題なのは、制度上は、いったん廃業した後にほとぼりが冷めてから復帰するのが可能なこと。報道によれば、同様に国税当局の調査中に自主廃業して懲戒処分を免れたケースが、過去10年間に50人を超え、中には数年で業務を再開した例も実際にあるといいます。

こうした状況を受けて、国は税理士廃業後でも調査や処分が可能になるよう、制度改正を検討しています。いずれにしても、すべての税理士が“信頼のおける人である”とは言えない現実があるようです。

「にせ税理士」って本当にいるの?

海外送金を悪用した脱税を指南

先ほど紹介したのは、税理士資格を持つ人間が不正に加担した例ですが、そもそも無資格なのに悪事に手を染める人もいます。

さきごろ、「国外居住親族に係る扶養控除」を悪用して、少なくとも70人に税逃れを指南していた滋賀県の英会話教室の講師(フィリピン国籍の女性)が逮捕・起訴され、7月に懲役2年執行猶予4年の有罪判決を受けていた、という報道がありました。罪状は「税理士法違反と有印私文書偽造・同行使」です。この女性は、税理士資格を持たない「にせ税理士」だったのです。

海外に住む親族に生活費などを送金すると、一定の条件を満たせば、所得税の還付(税の返還)を受けることができます。女性は、依頼者の送金証明書などを偽造し、虚偽の確定申告書を作成して還付を受けさせ、手数料を稼いでいたのでした。

税理士には「独占業務」がある

税理士には、

  • 税務代理:税務申告や、税務署などの税務調査への対応
  • 税務書類の作成:申告書類の作成
  • 税務相談:税金に関する相談への対応

という「独占業務」があります。つまり、税理士や税理士法人でない者はこれらを行うことができません。無資格で行えば、仮に申告自体に誤りがなかったとしても、税理士法違反に問われることになるのです。

「にせ税理士」に依頼するリスク

気をつけなくてはならないのは、無資格者が割安なコストでそうした業務を請け負うケースが意外と多いということです。安さにつられて依頼した場合には、次のようなリスクを覚悟しなくてはなりません。

申告書にミスがあり、「申告漏れ」になってしまう

たとえミスであっても、納める税金が少なかった場合には、加算税や延滞税が余分に課せられる公算大。逆に、適切な節税策が実行されなかったために、払わなくてもいい税金を取られる可能性も大いにあるでしょう。

不正な「税逃れ」を指南される

さきほどの海外送金のように、明らかに不正と分かる事例は論外ですが、中には「節税」か「脱税」かの判断が難しい場合もあります。「にせ税理士」の言う通りにした結果、より重いペナルティを課せられるようなことが起こらない保証はありません。

税理士の署名のない申告書が作成される

「にせ税理士」は税理士資格を保有していないので、申告書などに税理士の署名・捺印ができません。そうなると、対税務署の信頼度が低い書類になってしまいます。

税務調査に対応できない

万が一税務調査になった場合、基本的には税理士が税務調査に同席し、税務署員に対応してもらえます。しかし、無資格者には、その権限がありません。

頼りになる税理士を選ぶために

では、上記のようなリスクを回避し、間違いのない税理士選びをするためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。

「にせ税理士」はバッジなどで確認

まずは「にせ税理士」を見抜く方法を紹介します。
前提として、税理士業務を営むためには、日本税理士会連合会(日税連)の会員にならなくてはなりません。会員は、日税連の発行する「税理士証票」(税理士にとっての身分証明書)と「税理士バッジ」を保有しています。
また、日税連のホームページからは、全国すべての税理士を個人名、法人名で検索できますから、そこで確かめることもできます。税理士に信頼を置いている場合でも、一度調べてみるのがおすすめです。

税理士紹介会社を使う

税理士も十人十色ではありますが、堂々と「税逃れ」を指南するような税理士が、日常の経理や財務などについての相談に真摯に応えてくれることはほとんど無いでしょう。そのような税理士を回避するうえで、実績のある税理士紹介会社を利用するのは有効です。それぞれのニーズに見合った「頼れる」税理士を、効率的に見つけることができるはずです。また、税理士紹介会社を利用することで、万が一税理士とトラブルが発生した(連絡が取れないなど)場合に相談でき、代わりの税理士をすぐに探すことができます。

まとめ

税理士の中にも、意図して不正を持ちかける人物がいます。無資格で税理士を名乗る例も、少なくありません。そうした人に依頼して大きなリスクを抱え込むことがないよう、税理士選びの際には注意しましょう。実績のある税理士紹介会社を利用するのも、有効な一手と言えるでしょう。

この記事の執筆者
税理士紹介センタービスカス編集部
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