税理士を選ぶなら近所の事務所がいいの?税理士選びのポイントも解説

税理士を選ぶなら近所の事務所がいいの?税理士選びのポイントも解説
最終更新日:
2024/08/09
 
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税理士選びの条件の1つに、地理的、時間的な「近さ」があります。同じ頼むのなら近くにいる税理士に越したことはないように感じますが、実際にはどんなメリットがあるのでしょうか? あえて「近さ」気にしなくてもいい場合とは? 近場の税理士探し方と併せて解説します。

物理的な近さは、税理士選びのポイントの1つ

税務申告などを税理士に依頼するケースにも、さまざまあります。

  • 会社の顧問税理士を頼む
  • 会計や税務だけでなく、数字を生かした経営へのアドバイスも欲しい
  • 個人事業主として記帳(帳簿付け)や確定申告を頼む
  • 相続について相談したい

例えば、顧問税理士として、定期的に事務所を訪問してもらうような場合に、飛行機や特急列車を使わなければ来られないような場所の税理士を頼むのは、コストを考えても現実的ではないでしょう。
反対に、被相続人(亡くなった人)が多くの不動産を所有していて、高額の相続税の発生が見込まれるような場合に、多少遠くてもその分野のスペシャリストに依頼するといったことは十分ありえます。

税理士選びには、「仕事やサービスの内容」「費用」「相性」そして「物理的な近さ」といったポイントがあります。「近さ」をどれだけ重視するのかは、税理士に何を求めるのかによって違ってきます。

「近い税理士」を選ぶメリット

自分の会社、自宅から近い税理士を選ぶメリットには、次のようなことがあります。

お互いに訪問しやすい

税理士を選ぶ際、重視すべきポイントとして挙げられるのは、会計税務において最も有利な選択を「リアルタイム」で情報提供してもらうという点です。どんなに有益な情報でも時期を逃せば意味がありません。その点、近い税理士であればお互いの訪問も容易ですから、リアルタイムでの情報提供を受けやすくなります。ちょっとした疑問を抱いた時でもすぐに相談に行けるという安心感もメリットとして挙げられるでしょう。

税務調査などに素早く対応してもらえる

会社に税務調査が入る際も、近い税理士を選ぶことがメリットとなります。顧問税理士が近ければ税務調査の日程調整も比較的容易ですし、税務署に対して追加提出する書類がある場合でもスムーズに受け渡しをすることができます。

親密な関係を築きやすい

近くの税理士であれば、会話のなかで同じ地域の話題や行事といった話を共有できます。また、飲食を共にする機会を多く持つこともできるでしょう。税理士が近いことで親密な関係を築きやすいといったメリットが挙げられます。

地域の金融機関を紹介してもらえる

会社を経営していくうえで欠かせないのが金融機関との繋がりです。運転資金や設備資金を調達する際、金融機関からの融資を検討しているようなケースでは、地域の金融機関と繋がりを持つ税理士からの情報提供は有益であるといえます。税理士が勧める融資が受けやすい金融機関を紹介してもらえるというメリットがあります。

精神的な安心感がある

会計税務のエキスパートとして、会社の会計処理や税務申告を安心して任せられる税理士を選ぶという点は非常に重要です。万が一、何かあった時すぐ対応してくれる税理士が近くにいるというだけで、経営者の方は精神的な安心感を得られるでしょう。

「近さ」は必要ないケース

一方、必ずしも物理的な近さが優先されない場合もあります。

「リモート」で対応可能

コロナ禍で、会議などについては、自宅と会社をつないでリモートで行う在宅勤務が普通のことになりました。同様に、税理士との打ち合わせも、Web会議システムなどのツールを活用すれば可能な時代です。対面か電話、FAXぐらいしか情報交換の方法がなかった以前に比べ、「近くでなくてはならない」必然性は大きく薄れたといっていいでしょう。
また、記帳や申告書類の作成などに関しても、デジタル化された環境で事務所とつながっていれば、いちいち資料を送ったりすることなく、完結させることが可能です。

年に数回の訪問なので、距離はあまり気にならない

「依頼するのが記帳と申告のみで、必要なのは書類のやり取りなどに限られる」あるいは「会社への訪問は年に数回しかない」といった場合には、ある程度遠方でもさほど不便は感じないはずです。同じ仕事をより低価格で引き受けてくれる税理士がいれば、そちらを選ぶこともありえるでしょう。

他に優先したい条件がある

本来は近いほうがいいけれど、それよりも優先したい条件が存在することもあるでしょう。例えば「経営について専門的なアドバイスが欲しいが、近場にはニーズに合う税理士が見当たらない」というようなケースです。
そのような場合には、距離の遠さにはある程度目をつぶって、自分にとって最適の税理士を選ぶことも選択肢になります。

「近さ」がデメリットになることもある

高品質のサービスを受けられない原因にもなる

東京や大阪のように企業数が多い地域では、他の地域と比べ開業している税理士の数も多くなります。地域内の限られた顧客を獲得するために、より高品質のサービスを提供し差別化を図ろうとする税理士が多いのも特徴です。企業数の少ない地域では、こういった税理士同士の競争が激しくない分、サービス品質が向上しにくいというデメリットがあります。競争が激しくない近隣地域の税理士を選んだ結果、高品質のサービスを受けられないといったこともあり得るでしょう。

不正行為に繋がる可能性も

近くの税理士を選ぶメリットとして挙げた「親密な関係を築きやすい」という点も、デメリットになりかねません。親交を深め何でも話せる関係になると、納税者サイドが脱税行為の相談を持ちかけるといったことも想定されます。また、親密な関係であることから税理士サイドも相談を断りにくくなるといったことも考えられます。脱税は当然、不正行為ですので、あまり親密になり過ぎるのも考えものです。

近くにいる税理士の探し方

以上を考えたうえで、やはり近くにある事務所がいいと思う場合には、それを条件に加えて、税理士を探すようにしましょう。比較的頻繁に訪問してもらうのならば、交通機関を使って大体1時間半以内が「近さ」の目安になるでしょう。
税理士を探すには、「同業者などの紹介」「インターネット検索」などのほかに、「実績のある税理士紹介会社を利用する」という方法があります。場所のほか、例えば「建設業に詳しい」などのニーズを伝えることで、それに沿った税理士を効率的に選ぶことができます。基本的に紹介料などのコストがかからないのも、大きなメリットといえるでしょう。

まとめ

近くの場所にいる税理士に依頼することには、多くのメリットがあります。ただし、離れていても会議ができるオンラインツールが整ったことなどにより、「近くでなければならない」必然性は、かつてより低くなっています。他のニーズも考え合わせて、最適な税理士選びを目指しましょう。

よくある質問

税理士を選ぶ際に地理的な近さは重要ですか?

地理的な近さは重要です。特に定期的な訪問が必要な場合や、税務調査の際に迅速に対応してもらいたい場合にメリットがあります。

近くの税理士を選ぶメリットは何ですか?

訪問が容易でコストが抑えられる、親密な関係を築きやすい、地域の金融機関を紹介してもらえる、精神的な安心感が得られるなどのメリットがあります。

遠方の税理士でも問題ない場合はありますか?

リモート対応が可能な場合や、年に数回の訪問で十分な場合、専門性を重視したい場合などは、遠方の税理士でも問題ないことがあります。

近い税理士の探し方は?

同業者からの紹介、インターネット検索、実績のある税理士紹介会社の利用などがあります。交通機関を使って1時間半以内を目安に探すと良いでしょう。

税理士選びで近さがデメリットになることはありますか?

相性が悪く他の税理士に切り替えたい場合など、近さがデメリットになることもあります。その場合、ビジネスライクな関係を保ちたいと感じることがあります。

この記事の執筆者
税理士紹介センタービスカス編集部
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