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源泉所得税関係情報

非居住者又は外国法人に支払う所得の源泉徴収事務

Ⅳ源泉徴収の対象となる国内源泉所得の取扱い5

5 利子等(四号所得)
非居住者等が収受する公社債や預貯金などの利子等(国内源泉所得)については、その支払を受ける者が国内に恒久的施設を有しているかどうか、また、その利子等が受領者の国内事業に帰せられるものであるかどうかにかかわらず、利子等の支払者は、原則として、その支払の際に所得税の源泉徴収を行う必要があります。
一方、我が国の締結した租税条約の多くは、源泉地国と居住地国との双方が課税権を有する方式を採用しています。

国内法による取扱い
租税条約による取扱い

1 利子等の範囲
源泉徴収の対象となる利子等とは、次に掲げるものをいいます(所法161四)。
イ  公社債のうち、日本国の国債若しくは地方債又は内国法人の発行する債券の利子
この場合、「内国法人の発行する債券」には、振替記載等をしたため現に債券の存在しない社債等も含まれます(所基通161−14)。
ロ  外国法人の発行する債券の利子のうちその外国法人が国内において行う事業に帰せられるもの
ハ  国内にある営業所、事務所その他これらに準ずるもの(以下「営業所」といいます。)に預け入れられた預貯金の利子
ニ  国内にある営業所に信託された合同運用信託、公社債投資信託又は公募公社債等運用投資信託の収益の分配

1 利子等の範囲
所得税法上は、公社債の利子、預貯金の利子並びに合同運用信託、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配について「利子等(四号所得)」と規定し、「貸付金の利子(六号所得)」とは区分して規定していますが、租税条約上はこれらの利子等を同一のカテゴリーに属するものとして包括的に規定している例が多くなっています。
我が国が締結した租税条約においては、債務者の居住地国を所得の源泉地国とする債務者主義が一般的となっています。

2 割引債の償還差益の取扱い
割引債の償還差益は、「国内にある資産の運用又は保有による所得(一号所得)」とされているので、ここでいう利子等には該当しません。
ただし、この償還差益については、別途租税特別措置法の規定に基づき18%の税率(特定のものは16%)により源泉徴収を要することとされています(措法41の12)。
2 割引債の償還差益の取扱い
割引債の償還差益については、利子等として取り扱っている条約を締結している国と特段の規定がない条約を締結している国とがありますが、これらを区分すると次のページの図2のとおりとなります。
なお、国内法に基づき源泉徴収が行われる割引債のこれらの区分別の課税関係は、次のようになります。
(1)利子等として取り扱っている国
割引債の発行時に18%(特定のものは16%)の税率で源泉徴収し、償還時に所定の手続を経た後、租税条約上の限度税率との差額について還付することとなります。
(2)我が国の国内法を適用
租税条約上の規定がないか、又は租税条約のその他所得条項の適用により源泉地国課税が認められる場合には、割引債の発行時に18%(特定のものは16%)の税率で源泉徴収をする必要があります。
(3)その他の所得に該当し、居住地国課税
租税条約上のその他所得条項の適用により居住地国のみで課税となる場合には、割引債の発行時に18%(特定のものは16%)の税率でいったん源泉徴収し、償還時に上記(1)と同様の還付手続により、源泉徴収した所得税の全額を還付することにより、最終的に免税となります。

(図2)【割引債の償還差益の取扱い】

利子等として

取り扱っている国

アイルランド、アメリカ、イギリス、イスラエル、イタリア、インド、インドネシア、オーストラリア、カザフスタン、カナダ、ザンビア、シンガポール、スロバキア、スウェーデン、タイ、大韓民国、チェコ、中華人民共和国、デンマーク、トルコ、ノルウェー、パキスタン、ハンガリー、バングラデシュ、フィリピン、フランス、ブルガリア、ブルネイ、ベトナム、ポーランド、マレーシア、南アフリカ共和国、メキシコ、ルクセンブルク、ルーマニア、ロシア
我が国の国内法を適用
(日本で課税)
エジプト、オーストリア、スリランカ、ニュージーランド、フィジー、ブラジル
居住地国課税
(日本で免税)
オランダ、スイス、スペイン、ドイツ、フィンランド、ベルギー

(注)

1  ロシアとの条約は、アゼルバイジャン、アルメニア、ウクライナ、ウズベキスタン、キルギス、グルジア、タジキスタン、トルクメニスタン、ベラルーシ、モルドバにも適用されます。
2  カザフスタン及びブルネイについては、条約発効後の取扱いです。

※2010年1月現在での情報を元に制作しております。最新または正確な情報をお求めの方は、専門家にお問い合わせください。
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