税理士顧問料5,000円で依頼できるのは本当?業務範囲や注意点を税理士が答えた

税理士顧問料5,000円で依頼できるのは本当?業務範囲や注意点を税理士が答えた
最終更新日:
2026/01/26
この記事の監修者
徳永税理士事務所
所長 徳永 圭(税理士)
 
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「税理士の顧問料が月5,000円程度で依頼できると聞いたが本当だろうか」「格安税理士はサービスの質が低いのでは」と不安を感じている経営者の方は少なくありません。税理士顧問料5,000円という価格帯は確かに存在しますが、対応業務が限定的であったり、追加料金が発生したりする可能性が高く、契約前に内容をしっかり確認する必要があります。本記事では、税理士報酬の自由化により生まれた格安プランの実態と、業務範囲や注意点について税理士監修のもと詳しく解説します。

税理士に顧問料5,000円というのは実在する?

税理士顧問料5,000円という価格帯は理論上存在しますが、2024年以降は人件費の高騰や業務範囲の見直しにより、月額5,000円で契約できる税理士はほとんど見られなくなりました。2002年の税理士法改正で報酬規程が廃止され、税理士は自由に顧問料を設定できるようになりましたが、一般的な税理士顧問料の相場が年商1,000万円未満の法人で月額10,000円~、年商1,000万円以上3,000万円未満で月額15,000円~20,000円であることを考えると、月額5,000円という価格はかなり例外的な設定といえます。
税理士顧問料の適正価格については、年商や訪問回数によって変動しますので、詳しくは税理士顧問料・報酬・料金・価格の相場をご確認ください。

顧問料5,000円で税理士に何を依頼できる?注意点も解説

税理士顧問料5,000円という価格帯は魅力的に感じられますが、実際にどこまでのサービスが受けられるのかを理解しておく必要があります。ここからは、格安税理士との契約を検討している経営者が知っておくべき実務的な疑問について、監修税理士徳永先生の見解を交えながら詳しく解説していきましょう。

月額5,000円で税理士に何を依頼できますか?

質問: 税理士に月額5,000円で依頼した場合、具体的にどのような業務を行ってもらえるのでしょうか。決算申告や記帳代行も含まれるのでしょうか。

徳永圭先生

以下全ての回答について私自身の感覚、勤務時代の経験、私と近しい税理士の話としてお聞きください。
記帳代行は含まれていないと思います。月額5,000円に対するサービスとして考えられるのは「申告のみ(年1プラン)」契約に係る報酬を月額にして受け取っている、若しくは全く論点が発生しない顧問先に対する(月1回程度の簡易な質問に対する)相談料ではないかと推測します。前者は言葉通り「申告のみ」を代行するプランであり会計チェック、記帳代行、給与計算、年末調整、法定調書、償却資産、各種届出代行、税務相談などは別料金となります。
また、消費税申告の有無によっても料金が変わるので必ず提供されるサービス内容を確認しましょう。
仮に上記2つの場合であっても月額5,000円は最安レベル。当該料金に対して税理士(有資格者)が直接関与するのは難しいと考えます。当該依頼を受託するより他事務所で1時間~2時間バイトした方が報酬をもらえるからです。新人(入社1年目)に対する先行投資としての意味合いが強いと推量します。

参考:税理士報酬の詳しい決め方について解説

格安税理士と通常価格の税理士でサービスの質に違いはありますか?

質問: 顧問料が安い税理士は経験が浅いのでしょうか。通常価格の税理士と比べてサービスの質に明確な違いがあるのでしょうか。

徳永圭先生

値決めは各事務所方針であり、一概に高いから良いサービスor安いから悪いサービスと決めつけることはできません。
ただ、当たり前ですが会計事務所は営利目的で運営されています。赤字を放置することはありません。上述の通り目的(新人教育など)をもって格安料金を設定している可能性が高いと思われます。
よって、2年目以降も料金体系は変わらないのか、担当者変更が頻繁にあるのか、などを確認しましょう。
経験則から言うと格安料金プランにベテラン従業員や税理士(有資格者)をアサインすることはありません。質の面から見るとやや低めになることを覚悟しましょう。

参考:安さ重視で選ぶ落とし穴とは?

月額5,000円の顧問料で訪問による面談は期待できますか?

質問: 格安の顧問料でも定期的に訪問してもらい、経営相談に乗ってもらうことは可能でしょうか。オンライン対応だけでは不安です。

徳永圭先生

格安の顧問料での定期訪問・経営相談は新人担当者であっても難しいとお考え下さい。
最安料金プランの場合、訪問しなくても赤字と推測されるからです。訪問する場合の往復時間、交通費、相談内容に対する事前準備・事後対応全てが事務所負担であり、赤字幅が増えることになります。会計事務所として「申告のみ」や「簡易な質問に対する相談料」以上の役務を提供することは難しいと考えます。
Zoom等オンライン会議にすれば往復時間・交通費は削減されます。格安料金プランに「相談料」が含まれているのか確認しましょう。対面による面談にこだわらない社長は増えているのでオンライン会議は検討対象になるかと思います。
対面でなければ不安という方は、格安の顧問料で希望を叶えることは困難なので料金プランの見直しを検討する必要があると考えます。

決算申告だけを依頼した場合の費用相場はいくらですか?

質問: 顧問契約を結ばず、決算申告のみをスポットで依頼した場合の費用はどのくらいになるのでしょうか。月額顧問料を払うよりも安く済むのでしょうか。

徳永圭先生

決算申告のみを依頼するお客様の売上は3000万円未満の方が多いでしょう。3000万円以上の顧問先に対して「申告のみ」契約を受託する会計事務所が減るからです。
まずは決算のみのスポット契約ができるか確認しましょう。
売上3000万円未満の場合の相場は、15万円~20万円。最近の人件費・物価高騰により相場は上昇傾向にあります。それでも 月額顧問料を払わなくて済むので顧問契約と比較すれば安くなるはずです。
デメリットは税理士との接点が年1回となる為、税務判断すべきタイミングを逃す危険性があるという点です。税務に関する届出や会計処理には期限があります。それを逃すと適用が受けられなくなるので注意しましょう。
場合によっては単発の個別相談料を払うことも検討して良いかもしれません。

記帳代行を依頼すると追加料金はどのくらいかかりますか?

質問: 月額5,000円の顧問料に記帳代行は含まれますか。含まれない場合、いくらになるのでしょうか。

徳永圭先生

格安料金プランに記帳代行は含まれていないと思います。
各社仕訳数が異なりますし、会計ソフトと預金口座・クレジットカード間の連携の有無などによっても手間(工数)は千差万別です。一律に料金を定めることが難しく別途料金となるでしょう。
紙の領収書を手入力する依頼が最も高額になります。会計ソフトへの入力は苦手という方でもエクセルなどデータで提供してもらえば安くなるかもしれません。相場は月間仕訳数200件以下で月額15,000円程度、201件~300件で月額20,000円程度です。
ただし、ベテラン従業員や税理士を記帳代行の仕事に充てると採算面で苦しくなる為、人手不足となった昨今は記帳代行を受けない事務所も増えています。記帳代行を希望する場合は依頼できるかどうかを確認しましょう。

税務調査が入った場合の対応費用はどのくらいですか?

質問: 税務調査が実施された場合、立会いや修正申告の対応にも別途費用がかかるのでしょうか。格安の顧問料で十分なサポートが受けられるか不安です。

徳永圭先生

格安料金プランに税務調査立会いや修正申告は含まれていないと思います。
一般的な税務調査の場合、2日間の実地調査を求められます。1日目午前に税理士と担当者の2名が調査官の概要説明を聞き、それ以降は担当者1名が2日目まで終日立会います。相場は日数×30,000円~50,000円程度。※税務署との事前・事後対応を含む。
税務調査対応だけで多くの場合、年額60,000円(月額5,000円の格安料金プラン)を超えてしまいます。採算面を考えると調査立会いが含まれているとは考えづらい。
一方で税務調査の結果、修正申告の必要がある場合はその責任の所在によって料金発生の有無が分かれると思います。会計事務所側のミスによる修正申告であれば申告料は無料、延滞税も会計事務所負担というケースが多い。
逆にお客様側からの情報提供が無かった(または不足していた)ために生じた修正については料金が発生します。
相場は50,000円~200,000円程度となります。

まとめ

税理士顧問料5,000円という価格は魅力的に見えますが、実際には対応業務が限定的で、記帳代行・決算申告・年末調整などは全て別料金となるケースがほとんどです。月額5,000円+各種オプションを加算すると、結果的に年間総額が通常の顧問料相場と変わらないか、むしろ割高になる可能性もあります。重要なのは月額料金の安さではなく、「年間でいくらかかるのか」「どこまでのサービスが含まれるのか」を契約前に明確にすることです。自社の経理体制や税務知識のレベルに応じて、適切な価格帯とサービス内容の税理士を選びましょう。
税理士紹介センタービスカスでは、30年の実績と40万件以上の相談ノウハウをもとに、お客様のご要望に適した税理士を無料でご紹介しています。顧問料の適正価格や業務範囲についてのご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者
徳永税理士事務所
所長 徳永 圭(税理士)
大学で財務会計ゼミに入ったことがきっかけとなり税理士資格を取得。総合不動産会社、不動産証券化(SPC)特化型事務所、総合会計事務所を経て令和へ年号が変わるとともに開業。これまでの職歴から不動産周りの税務会計、資産税(相続)に強みがあります。

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この記事の執筆者
税理士紹介センタービスカス編集部
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