規模も税理士事務所選びの基準に?
個人・零細~大規模事務所、専門特化型まで解説

規模も税理士事務所選びの基準に?  個人・零細~大規模事務所、専門特化型まで解説
公開日:
2019/06/17
最終更新日:
2019/06/24
 
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事業を法人化したので、顧問税理士を頼みたい。今の事務所は対応がイマイチだから、変更したい――。そんな税理士事務所選びの際に、参考になるファクターの1つが、規模=スタッフの人数です。
そもそも、税理士事務所にはどんな規模のところがあるのでしょうか? それぞれの特徴、依頼するメリット・デメリットは?比較してみました。

事務所の規模は千差万別

一般企業に中小・零細から世界を股に掛ける巨大企業までが存在するように、税理士事務所にも個人でやっているところから、“BIG4”と呼ばれる世界4大国際会計事務所の傘下にある税理士法人(デロイトトーマツ税理士法人、KPMG税理士法人、PwC税理士法人、EY税理士法人)まで、さまざまな規模があるのを、ご存知でしょうか。
もちろん、同程度の規模であってもそれぞれ違う「カラー」を持っているのですが、事務所選びの参考になる共通点もあるのです。さっそくみていきましょう。

※メリット・デメリットに関しては、すべての事務所に当てはまるわけではございません。あくまで「そういう傾向がある」ということをご承知おきください。

個人・零細・小規模事務所

個人・零細・小規模事務所は、税理士資格者が所長のみの場合が多く、スタッフは多くても20名以下の事務所。実は日本で最も多いのがこの規模の税理士事務所なのです。当然、事務所の仕事内容も雰囲気も、所長の個性に大きく左右されることになります。
小さな所帯ですから、そんなに多くのクライアントを抱えることはできず、得意業種・得意分野も限定される傾向にあります。逆に言えば、例えば「相続に強い」といった特徴を持っている場合もあります。

個人・零細・小規模事務所のメリット

  • 基本的に所長(税理士)に対応してもらえる。
  • こぢんまりとしていて、アットホームな雰囲気で相談できる。
  • 得意分野が明確で、的確なアドバイスがもらえる。

個人・零細・小規模事務所のデメリット

  • 知識や経験が偏っていて、不得意な分野については良いアドバイスがもらえない可能性もある。
  • 人手が足りず、対応が遅くなることもある(時期による)。
  • 税理士が1人だと、何かあった場合(先生が亡くなるなど)代わってみてくれる人がいない。

中規模事務所

中規模事務所は、複数の税理士がいる、総勢40名くらいまでの事務所です。やはり所長の考え方が業務に色濃く反映しているものの、内部ではグループ分けなどの組織化が進み、所長以外のスタッフも多くのクライアントを任されるようになります。
企業の顧問を中心に、相続税チームといった専門の部門を設けている事務所もあります。

中規模事務所のメリット

  • 個人の事務所に比べ、経営相談など幅広いニーズに対応してもらえる。
  • 担当者が対応できないことについても、組織的にカバーしてもらえる。
  • 所長に何かがあっても、リカバリー体制があり安心できる。

中規模事務所のデメリット

  • 直接の担当者は無資格者(資格取得の勉強中など)で、質問しても適切で素早い返答が貰えないこともある。
  • 例えば相続税に強いという触れ込みでも、組織を新しく立ち上げたばかりで十分な対応をしてもらえないケースもある。

大規模事務所

大規模事務所は、創業が古く、メンバーは100人近くに達するところもあります。税理士法人になっているところも多く、法人、個人、相続・事業承継、さらには国際税務など、さまざまな税務をカバーします。

大規模事務所のメリット

  • 会社のM&Aや国際税務といった「難しい」案件にも、きちんとアドバイスがもらえる。
  • 何事にも組織として対応してもらえるので、安心感が強い。

大規模事務所のデメリット

  • やはり税理士(有資格者)に直接担当してもらえない。
  • 顧問料が比較的高額である。
  • そもそも上場企業のみを対象にしている税理士事務所・税理士法人もある。

専門特化型事務所

中小の税理士事務所には、相続、医療、農業など、特定の専門分野に絞ってサービスを提供するところもあります。近年は相続の案件が増えていることから、特に相続に特化する事務所が増加傾向にあるのが目立っています。

こうした分野は税法なども「特殊」ですから、そうした事務所にサポートを依頼することにはメリットが多いでしょう。しかしながら、中にはとにかく差別化を狙って進出したものの、まだ専門知識や経験の浅い事務所もあることを頭に入れておきましょう。

「身の丈に合った事務所」を選ぼう

事務所の規模別の特徴をみてきましたが、では、他の会社は実際にどんなところを選んでいるのかということも、事務所選びの参考になるのではないでしょうか。
ひとことで言えば、「税理士事務所の規模と、会社の規模はほぼ正比例する」という“法則”が成り立つのです。個人事業主や小規模法人は「親身に世話をしてくれる」小さな事務所を選び、事業が複雑化した中堅企業になると、それに対応できる中規模以上のところに顧問を依頼している…という構図が浮かび上がってきます。

もちろん、この“法則”も、あくまで参考です。最終的には、本当に自分の要望に応えてくれるのか・顧問料は適切か…といった視点から、総合的に検討して選ぶようにしましょう。

まとめ

事務所選びには、規模も1つの指標になります。ただし、同じ規模であっても、「カラー」はそれぞれ。最後は、自社の現状や将来像も基準に加えて、検討しましょう。
それでも迷ったら、実績のある税理士紹介会社で相談してみるのもおすすめです。

この記事の執筆者
税理士紹介センタービスカス編集部
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